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  小浜・・・・・じゃなくて、OBAMA
2008年11月05日 (Wed)

 表題を見れば何を言っているのかわからない人はいない、それもど全世界から注目されたアメリカ大統領選。即日開票の結果、下馬評通り民主党バラク・オバマ候補が共和党のマケイン候補を圧倒的な大差で破り第44第アメリカ合衆国大統領に就任することとなった。

 イラク派兵で権威が地に落ちたブッシュ前大統領からオバマ大統領へのバトンタッチ、これによって何が変わるかというと、正直私は何も変わらないと思う。オバマ氏には悪いが。

 彼のような若い大統領には、現在のアメリカに端を発した世界的な経済危機という課題はあまりに荷が重過ぎる。おそらくはアメリカ国民も、「彼だったら何かやってくれる」というその未知数的な能力に期待し支持したのであって、彼が一刀両断に現在の状況を打破し経済を立て直せるとは夢にも思ってもいないだろう。

 現在のアメリカ経済は、あたかも日本のバブル崩壊時のような危機的状況にあると言っていい。サブプライム・ローンの崩壊に端を発した底が見えない株安に加えて、ドルの信頼度失墜による強烈な円高・ドル安。まさの四面楚歌の状態だ。

 問題はそれだけではない。日本にとっても非常に重要な課題として、拉致問題の解決がある。ある番組の解説員が、「拉致問題に関してはオバマ大統領はブッシュと同じく拉致問題には真剣に取り組むから心配ない」などと述べていたが、一体そのノーテンキさは何が根拠になっているのだろうか?

 アメリカにとっては、拉致問題など解決しようがしまいが、おそらくは痛くも痒くもないだろう。それよりもアメリカにとっての関心事は北朝鮮の核であって、拉致問題は核兵器に付随するオマケのようなものに過ぎない。

 さらには、従来は食料や工業原材料の供給大国であった中国が、北京オリンピック開催によって近代化が加速し、供給大国から消費大国へと転じてしまったことによる、世界規模での食糧問題。バイオ燃料開発による家畜飼料不足に起因する乳製品不足。よくもまぁ、これだけ不安材料が出揃ったものだと感心してしまうほどだ。

 今まで世界のリーダー的国家であると自負し続けてきた以上、世界規模の問題を率先して解決しなければならない責を当然に負わなければならないアメリカ。暗雲たちこめ波高き荒海に漕ぎ出すこととなったオバマ号、せめて志半ばで沈没しないことを祈りたい。


No.225

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