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  貧打戦
2008年11月09日 (Sun)

 日本シリーズが終わった。西武ライオンズの4勝3敗、巷では盛り上がった素晴らしいシリーズだったと言われているとかいないとか。

 私に言わせれば、これほど盛り上がりに欠けたシリーズも珍しいと思う。理由は簡単、あまりにも点が入らなかったためだ。

 スコアを振り返ってみると、
  第1戦 西武 2 - 1 巨人
  第2戦 西武 2 - 3 巨人
  第3戦 西武 4 - 6 巨人
  第4戦 西武 5 - 0 巨人
  第5戦 西武 3 - 7 巨人
  第6戦 西武 4 - 1 巨人
  第7戦 西武 3 - 2 巨人
5点以上入った試合7試合中わずか3試合、緊迫した投手戦と言えば聞こえはいいが、完投したのは第4戦の西武・岸のただひとり、チーム打率が西武の.236に対して巨人が.221、これではお世辞にも投手戦とは言い難い。

 「野球の試合は11-10が一番面白い」という言葉があるが、その言葉通り派手な打ち合いのシーソーゲームが望ましい。まして、ペナントレースではなく、日本一を決するシリーズであればなおさらだ。でなければ、両チームのエースが投げ合って一歩も譲らないような1-0の手に汗握る緊迫した投手戦が好ましいのであって、残念ながら今年の日本シリーズはそのいずれにも当てはまらなかった。

 打線は水物とはよく言ったもので、いくら大砲を揃えたところで点火しなければ無用の長物、相手投手が良ければ抑え込まれてしまうのだ。V9以後の巨人で最も強いと感じたのは、江川・西本という投手の二本柱が全盛だった頃か、あるいは斉藤・槙原・桑田の三本柱が活躍した頃で、いずれも絶対の信頼が置ける投手が存在した時だ。それがこのシリーズの西武・岸であり涌井だったわけで、対する巨人には柱と言える投手は強いて言うなら内海ひとりで、その内海を途中で簡単に交代させてしまった時点で、第7戦における巨人の勝利の可能性は大幅に減少したことは間違いない。

No.226

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