評     価  

 
       
File No. 0002  
       
製作年 / 公開日   1984年 / 1985年05月25日  
       
製  作  国   アメリカ  
       
監      督   ジェームズ・キャメロン  
       
上 映 時 間   108分  
       
公開時コピー   冷酷!非情!残虐! 史上最強 悪のヒーロー!!  

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最初に観たメディア  

Theater

Television

Video
 

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キ ャ ス ト   アーノルド・シュワルツェネッガー [as T-800型ターミネーター]
マイケル・ビーン [as カイル・リース]
リンダ・ハミルトン [as サラ・コナー]
ポール・ウィンフィールド [as エド・トラクスラー警部補]
ランス・ヘンリクセン [as ブコヴィッチ]
アール・ボーエン [as Dr.シルバーマン]
ベス・モッタ [as ジンジャー]
リック・ロソヴィッチ [as マット]
ディック・ミラー [as 銃砲店店主]
ビル・パクストン [as パンク]
ブライアン・トンプソン [as パンク]
ショーン・シェップス [as ナンシー]
 

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あ ら す じ    核戦争を経た未来、それは機械による支配とそれに抵抗する人類の戦闘の時代だった。機械は人類の抵抗軍のリーダーであるジョン・コナーを、彼が生まれる前に母親を抹殺する事によって歴史から抹消すべく、1984年の現在に刺客を送り込んだ。それは、殺人機T-800型ターミネーターだった。殺人機とは超合金のボディを皮膚で覆ったロボットで、一切の感情を持たないために何の躊躇もなく冷酷かつ確実に目的を遂行する恐るべきマシーンだった。未来から現在に到着したターミネーターは、電話帳からジョン・コナーの母親の名サラ・コナーを探し出し、順番に一人ずつ殺害していった。
 レストランのウェイトレスとして働く、標的であるジョンの母親サラ・コナーは、ニュースで自分と同姓同名の女性が次々と殺されていることを知る。さらに、不審な男が自分を尾行していることに気づき、警察に助けを求めるのだった。
 サラを尾行していた男、彼はサラをターミネーターから守るために抵抗軍が送り込んだ戦士カイル・リースで、後にジョンの父親となる男であった。そして、ついに彼の目の前でサラに銃を向ける男を見つけたカイルは、サラを連れて逃げ出す。こうして、恐るべきターミネーターからサラを守るため、現在のロスにおいて今夜、ターミネーター、カイル、サラによる、機械と人類の命運をかけた壮絶な戦いが繰り広げられる・・・・・。
 

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たぴおか的コメント    低予算のB級映画だったが、中身はA級作品に勝る秀作。雑誌“ぴあ”で毎年行われていた「もう一度観たい作品のランキング」の“モアテン”では、何年もの間上位にランクされていた。この作品の成功によって、主演のアーノルド・シュワルツェネッガーは一躍スターダムにのし上がり、ジェームズ・キャメロン監督も一気に注目されることとなった。ちなみに、前作のあまりの不出来さから、当時はキャメロン監督に出資しようなどというスポンサーが皆無だったというような話を聞いた覚えがある。
 とにかく無表情・無感情で、何度やられても襲ってくるという(少なくとも二度倒したと私は思った)、シュワちゃん演じるターミネータの怖さが半端じゃなくて、下手なホラー映画よりもずっと怖い。ミスター・ユニバースに何度も選ばれた筋肉の持ち主に対抗するのが細身の優男カイルだから、余計に怖さが引き立つというものだ。今改めて観てみると、映像技術は現在のレベルには遠く及ばず、特に骨格だけとなったターミネーターの映像などは稚拙と言わざるを得ない。しかし、そんな技術力不足などは消し飛んでしまうほどの強いインパクトを与えられる作品で、倒しても倒しても起き上がってくるターミネーターの迫り来る恐怖感は今なお色あせることがない。
 内容が濃く、息をつく暇もないほどの緊張感の連続のために観ている時には気づかなかったが、冷静に振り返ってみると、この映画で描かれているのはわずか足かけ3日という短い時間に起こったドラマだ。しかし、その短い時間の中でサラがカイルに惹かれるようになるまでの心理状態もごく自然に描かれているし、なぜカイルがサラを守るために未来から派遣されたかも納得できる。続編への余地を大きく残しつつ、見事にまとめ上げられた作品だと言えるだろう。