評     価  

 
       
File No. 0009  
       
製作年 / 公開日   1990年 / 1991年06月29日  
       
製  作  国   アメリカ  
       
監      督   アイヴァン・ライトマン  
       
上 映 時 間   111分  
       
公開時コピー   シュワルツェネッガー 大いに困る!  

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最初に観たメディア  

Theater

Television

Video
 
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キ ャ ス ト   アーノルド・シュワルツェネッガー [as ジョン・キンブル]
ペネロープ・アン・ミラー [as ジョイス・パルミエリ/レイチェル・クリスプ]
パメラ・リード [as フィビー・オハラ]
リンダ・ハント [as シュロウスキー校長]
リチャード・タイソン [as カレン・クリスプ]
キャロル・ベイカー [as エレノア・クリスプ]
ジョセフ・カズンズ [as ドミニク・パルミエリ/カレン・クリスプ・Jr]
クリスチャン・カズンズ [as ドミニク・パルミエリ/カレン・クリスプ・Jr]
キャシー・モリアーティ [as シルバースターの母]
アンジェラ・バセット [as キャビン・アテンダント]
リチャード・ポートナウ [as サラザール部長]
アリックス・コロムゼイ [as シンディ]
ミコ・ヒューズ [as ジョセフ]
オデット・アナブル [as ローザ]
エミリー・アン・ロイド [as ジェニファー]
 
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あ ら す じ    ロス市警の鬼刑事ジョン・キンブルは、凶悪犯カレン・クリスプを逮捕するが、証拠不十分で釈放されてしまう。クリスプの有罪を立証する証拠を何が何でも入手する必要があったキンブルは、クリスプの金を持ち逃げしたという元妻レイチェル・クリスプとその息子を探し出すために、同僚のフィビー・オハラとオレゴンへ向かった。
 ところが、幼稚園に潜入し捜査するはずのフィビーがダウンしてしまい、代わりにキンブルが幼稚園の教師として赴任せざるを得なくなってしまう。彼にとっては凶悪犯よりも手強い子供たち。そんな子らを相手に悪戦苦闘するキンブルを優しく助けてくれたのは、同僚の教師であり、彼が受け持つ幼稚園の園児ドミニクの母親でもあるジョイス・パルミエリだった。
 子供たちを上手く扱うコツをつかんだキンブルは、最初の頃とは見違えるほど立派な幼稚園の教師になり、子供たちからも慕われるように変わっていった。ある日、生徒の目の前で子供に暴力を振るう父親に手を挙げてしまったキンブルだったが、そんな彼を校長のシュロウスキーは咎めるどころか「幼稚園の教師として一流だ」と賞賛するほどだった。
 そんなキンブルはある夜、ジョイスからディナーに招かれる。ディナーまでの時間、ドミニクから悪い奴に追われて逃げ回っていることを聞かされる。そしてディナーが終わると、ほろ酔いのジョイスから、元夫がひどい男だとは知らずに結婚してしまい、今は彼から逃げ回っている話を打ち明けられ、キンブルは彼女がクリスプの元妻レイチェルであることを確信するのだった。
 次第に惹かれ合っていくキンブルとジョイスだったが、キンブルはジョイスに自分の正体を打ち明けられずにいた。そんな折りに、クリスプを逮捕した際の証人だったシンディが殺されてしまい、キンブルとオハラはレイチェルを保護するためには金の隠し場所を聞き出すよう命じられてしまう。折り悪くそこへクリスプが母親のエレノアと共に現れ、ジョイスと名を変えたレイチェルを見つけてしまう。キンブルは身分をジョイスに打ち明け、クリスプから逃げようとするジョイスを引き留めた。そして、彼女とその息子ドミニクをクリスプから守るとジョイスに誓うのだった・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    ロスで凶悪犯を相手にしていた鬼刑事が、ひょんなことから子供たちを相手にする羽目に陥り、ある意味凶悪犯よりも手強い幼稚園児たちを相手に四苦八苦するという、そんなシュワちゃん演じるジョン・キンブルが見ていて新鮮だ。私も塾講師で小学校低学年を教えていたことがあるからわかるのだが、10歳に満たない子供を相手にするには、言葉で理屈を並べても全く効果がないのだ。必要なのは子供の気持ちを掴むことで、そのコツは誰に教えてもらうものでもなく、自分の力で試行錯誤の末にやっと見つけられるものだと思う。コメディ・タッチのこの作品、監督は『ツインズ』と同じアイヴァン・ライトマンだが、焦点がぼやけて今ひとつだった『ツインズ』より、本作の方がはるかに心に残る。
 次第に警官として凶悪犯と接触するよりも、幼稚園の教師として子供たちに触れる心の安らぎを知っていくキンブルに、子どもたちを思う気持ちが芽生えて膨らんでいき、果ては子供のために駄目親父を殴ったり、男と駆け落ちした母親の気持ちを察してこころから同情したり。フィビーに「あなた、変わったわね」と言われるのもそのはずだ。そして、シュワちゃんの作品では珍しくヒロインのジョイス(レイチェル)役には、美人女優のペネロープ・アン・ミラーが配されているのもいい。互いに惹かれていくキンブルとジョイスが最後にどうなるのか、またクリスプが現れてドミニクがどうなってしまうのか、ハラハラしながら観たものだ。病院のベッドの上でフィビーに「結婚式の招待状はどこに送ればいい?」と尋ねられて返答できなかったシーンが個人的には気に入っている。