評     価  

 
       
File No. 0014  
       
製作年 / 公開日   1994年 / 1994年10月15日  
       
製  作  国   アメリカ  
       
監      督   アンドリュー・バーグマン  
       
上 映 時 間   101分  
       
公開時コピー   お金より大切なもの、それは恋と夢と一杯の熱いコーヒー。  

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最初に観たメディア  

Theater

Television

Video
 
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キ ャ ス ト   ニコラス・ケイジ [as チャーリー・ラング]
ブリジット・フォンダ [as イボンヌ・ビアシ]
ロージー・ペレス [as ミュリエル・ラング]
ウェンデル・ピアース [as ボー・ウィリアムズ]
アイザック・ヘイズ [as エンジェル・デュプリー]
ビクトル・ロハス [as ジェス]
シーモア・カッセル [as ジャック・グロス]
スタンリー・トゥッチ [as エディ・ビアシ]
J・E・フリーマン [as サル・ボンテンポ]
レッド・バトンズ [as ウォルター・ザクト]
リチャード・ジェンキンス [as C・ヴァーノン・ヘイル]
ロバート・ドーフマン [as ウォルター]
チャールズ・ブッシュ [as ティモシー]
ベアトリス・ウィンド [as 裁判官]
 
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あ ら す じ    ニューヨークで警官をしているチャーリー・ラングは善人を絵に描いたような人物だった。ある日、ランチのために入った店でウエイトレスをしていたイボンヌ・ビアシと出会う。コーヒー代とチップを払おうとして足りなかったのに気づいたチャーリーは、妻のミュリエルに頼まれて買った宝くじが当たったら賞金を折半しようとイボンヌに申し出る。ところが、その夜の当選発表を見たミュリエルは狂喜乱舞する。なんと、彼の買った番号は400万ドルの当たりくじだったのだ。
 次の日イボンヌの店に行ったチャーリーは、イボンヌに「宝くじの賞金の半分かチップの2倍か」を彼女に選ばせる。冗談と思ったイボンヌは宝くじの半分を選んだが、チャーリーは約束通り彼女に200万ドルを渡したのだった。このことが国中に大きく報道され、一躍時の人となったチャーリー夫妻とイボンヌ。しかし、強欲なミュリエルは人の好い夫に愛想を尽かし、離婚を申し出た挙げ句、宝くじの賞金全額の返還を求めて裁判を起こすのだった。裁判でチャーリーとイボンヌは敗訴してしまい、2人はニューヨークを離れる決心をする。そして、2人は最後の見納めにイボンヌの店を訪れるのだが、そこで2人が見た物は・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    タイトルを直訳すると「それはあなたにも起こり得るよ」ってところか。この作品は実話がモチーフになっている(チャーリーとミュリエルは現実では老夫婦だったらしい)のだが、宝くじに当選することが起こり得るのか、あるいは、宝くじの賞金を折半してくれる人が現れることが起こり得るのか、いずれにしてもアメリカならではであって、残念ながら日本では夢のまた夢な話だろう。
 そもそもチャーリーはイボンヌに対して何の下心もなく、ただ彼女との口約束を果たそうとしただけなのだが、金額が金額だけに2人の仲をあらぬ疑いを抱くような下司な勘繰りが巻き起こるのは、これは全世界共通だろう。そして、そんな疑惑の目にさらされたイボンヌの苦悩もさることながら、そんなつもりは微塵もなかったのに彼女を苦しめる結果になってしまったチャーリーもまた深く苦しんだことだろう。挙げ句の果てに裁判では強欲なミュリエルに敗訴してしまい、一旦はドン底に突き落とされるようなショックを受けることだろう。
 ただ、やはり最後は正しい者が報われて強欲なミュリエルには天の裁きが下るという、ハッピーエンドには、観ている者も救われるような思いを抱くはず。2人が救われるのは、決して神の配剤なんかじゃなく、2人を審判したのは大衆の意志なのだ。もし神が存在していたならば、そもそも2人が裁判で敗訴することなどないはずだから。
 アクションのイメージが強いかもしれないニコラス・ケイジだが、私の思う彼はアクションよりもこういう善人の役が似合っている。そして何よりも、イボンヌ役を演じたブリジット・フォンダが抜群に可愛い(笑)。アサシンのブリジット・フォンダも良かったが、こういう普通の女性を演じる彼女もまた魅力的だ。対するロージー・ペレスは、ほとんど地で演じているのではないかと思うくらい強欲女房がはまり役だ。見た後気持ちがホッと和む暖かい作品だ。