File No.0102
製作年/公開日 1995年 / 1996年01月 製  作  国 アメリカ
監      督 デヴィッド・フィンチャー 上 映 時 間 126分
公開時コピー    
最初に観たメディア
 Theater  Television  Video
キ ャ ス ト
 ブラッド・ピット [as デビッド・ミルズ]
 モーガン・フリーマン [as ウィリアム・サマセット]
 グウィネス・パルトロー [as トレーシー・ミルズ]
 ケヴィン・スペイシー [as ジョン・ドゥ]
あ ら す じ  雨降りしきる大都会で殺人事件が発生し、退職まであと1週間のサマセットと血気盛んなミルズの両刑事が現場に急行した。被害者は極限まで肥満した大男で、"GLUTTONY=大食"と書かれた文字が残されていた。そして間もなく凄腕の弁護士が血まみれになって殺されており、現場には"GREED=強欲"の文字が。サマセットは、犯人がキリスト教の「七つの大罪=憤怒・嫉妬・高慢・肉欲・怠惰・強欲・大食」に基づいて殺人を行っていることを確信する。部屋からはある男の指紋が見つかり、捜査陣は男の部屋へ急行する。しかし、男はベッドに縛りつけられて廃人同様となっており、部屋には"SLOTH=怠惰"と書かれた紙が残されていた。
 捜査は振出しに戻り、サマセットはFBIから「七つの大罪」に関する図書館の貸出記録を入手する。そして、ジョン・ドゥという男が容疑者に挙がる。ジョン・ドゥの部屋からは、今までの被害者を撮影した無数の写真が発見されるが、そこへジョン・ドゥから挑戦の電話が入る。やがて、第4の殺人"LUST=肉欲"として娼婦が殺され、第5の殺人"PRIDE=高慢"として顔を切り裂かれて悲観したモデルが自ら命を絶った。そんな時、意外にも残る2件を残して、ジョン・ドゥが警察に自首して来る。
 ドゥは、ミルズとサマセットを伴ってある場所に車を向かわせる。目的地に着いた一行の前に宅配便の車が現れ、小さな箱を置いて去る。ドゥはその箱の中に、ミルズの新婚の妻トレイシーの首が入っていると言い、これは彼を羨んで彼女を殺した"ENVY=嫉妬"の罪だとも語った。逆上するミルズは怒りにかられ、ドゥに銃口を向けた。サマセットは必死で止めるが、ミルズは相手の挑発に乗りドゥを射殺してしまう。ドゥの目論見どおり、"WRATH=憤怒"の殺人をもって7つの殺人は完結した。ドゥと名乗る男の正体も動機も闇と消えてしまうのだった。
たぴおか的コメント  救いようのない暗さ、この作品を一言で言うとそうなるだろう。殺人の方法の残虐さもさることながら、ラストシーンの後味の悪さといったらこの上ない。しかし、フラピの初々しい無鉄砲さと、それと対称的なモーガン・フリーマンの老獪さ、その主人公たちの演技には救われている。そして、この作品の暗さに唯一花を添えているのが、グウィネス・パルトローの存在だろう(とは言っても、私は彼女は好きではない)。この作品を今回改めて観て、『沙粧妙子・最後の事件』の柳葉敏郎を連想してしまった。視覚的には『沙粧〜』の方がはるかに悲壮だったが。