File No.0194
製作年/公開日 1995年 / 1995年09月 製  作  国 アメリカ
監      督 リチャード・リンクレイター 上 映 時 間 102分
公開時コピー  恋が生まれる瞬間を、見たことがありますか。
最初に観たメディア
 Theater  Television  Video
キ ャ ス ト  イーサン・ホーク [as ジェシー]
 ジュリー・デルビー [as セリーヌ]
あ ら す じ  ジェシーセリーヌはブダペストからウィーンに向かう列車でたまたま隣合わせに座り、ジェシーはセリーヌを食堂車へと誘う。彼女はパリに帰る途中でジェシーは明朝にアメリカ行きの飛行機に乗るつもりだった。ジェシーは、翌朝まで一晩をウィーンで過ごすつもりだが付き合わないかと申し出て、セリーヌは彼に同意して一緒に列車を下りるのだった。
 夕方のウィーンをぶらつきながら、2人はお互いのことを話し始める。大観覧車に乗って夕陽を見ながら初めてキスを交わし、一緒に食事をしたり、占い師に占ってもらったり、酒場にいったりしながら会話を重ねるうちに、ジェシーはスペイン留学中の恋人にふられて傷心旅行中で、セリーヌも半年前に年上の恋人に深く傷つけられた過去を持つことが分かる。深夜のカフェで、2人は言葉遊びを通してお互いの気持ちを告白するが、翌日になればジェシーはアメリカ、セリーヌはパリで、大西洋をはさんで別々に暮らす身の2人。そして、お互い2度と会わないという約束を交わすのだった。
 一刻一刻を惜しみながら、2人は早暁のウィーンの街を散策し、ついに別れの時がきた。セリーヌがパリ行きの列車に乗る直前、2人は2度と会わないという前言を翻し、ちょうど半年後、12月に同じこのホームで会おうと約束する。そして彼と彼女はそれぞれの家路に旅立つのだった。
たぴおか的コメント  2人の会話がすべて。そして、どの台詞も無駄なく計算されていて、すべてが名台詞だと言ってもいいくらいだ。もちろん、彼ら主役2人の演技が加わってこその台詞で、お互いが会話を重ねるごとに気持ちが動いていく様が巧みに表現されている。ただ、2人ともお互いをあれほど好きになるとは予想もしていなかっただろうし、おそらくは1日限定で相手の気持ちを引き留めようとする言葉だったのだろう。だから、彼らは半年後に会う約束をして別れたのは正解で、その後の彼らの気持ちがどう動いたかは、すべて観る側の自由に委ねられている。秀作。