評     価  

 
       
File No. 0269  
       
製作年 / 公開日   2005年 / 2005年06月04日  
       
製  作  国   日  本  
       
監      督   佐々部 清  
       
上 映 時 間   118分  
       
公開時コピー       

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最初に観たメディア  
Theater Television Video
 
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キ ャ ス ト   吉岡 秀隆 [as 如月敬輔]
石田 ゆり子 [as 岩村真理子]
尾高 杏奈 [as 楠本千織]
西田 敏行 [as 倉野順次]
松坂 慶子 [as 倉野和枝]
中越 典子 [as 長谷川未来]
鳥羽 潤 [as 萩原誠]
西村 和彦 [as 後藤則幸]
小林 綾子 [as 後藤小夜子]
平田 満 [as 長谷川隆]
石橋 蓮司 [as 藤本正造]
 
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あ ら す じ    岩村真理子が働く小さな島の療養センターに、彼女の初恋の相手だった如月敬輔千織を伴って、ピアノの慰問コンサートに訪れる。5年前のロンドン留学の際に、暴漢に襲われた千織を助けようとて左手薬指の神経を断裂してしまった敬輔は、ピアニストとしての将来を断念し孤児となった千織を引き取った。そして彼は、生まれつき脳に障害のある千織に天才的なピアノの才能があることを見いだしたのだった。
 人見知りの激しい千織も、何故か真理子にはすぐになついた。そして、演奏会を終えた午後、姉妹のように遊ぶ真理子と千織を、突如落雷が襲う。そして、千織をかばった真理子は大けがを負い、意識不明の重体となってしまう。一方の千織は、かすり傷程度で済んだものの、事故のショックか一言もしゃべろうとしない。ところが、その千織がようやく重い口を開いた時、以前の千織とは全く違う流暢な言葉が飛び出し、敬輔は驚く。そして、千織の口からはさらに敬輔を驚かせる言葉が語られる。なんと、彼女は千織ではなく真理子だというのだ。事故の衝撃で、真理子の意識が千織の体に乗り移った、と彼女は語る。半信半疑な敬輔も、千織の口から真理子の結婚から離婚に至る経緯を聞かされ、彼女が真理子だと信じないわけにはいかなかった・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    何だか、広末涼子の『秘密』と竹内結子・中村獅童の『いま、会いにゆきます』を足して2で割ったような作品。12年間も会わなかった初恋の相手のことを今でも真理子が愛している、という設定には無理がある気がして、感動も今ひとつだった。けれども、その2作品(特に『秘密』)を観ていなければ、素直に楽しめたのだろうとは思う。吉岡秀隆はゲゲゲの鬼太郎みたい(失礼!)で相変わらずナヨっぽいし、たかが左手の薬指の傷を隠すために左手だけ手袋をするなんて、どうも女性的に見えて好感が持てない。それにひきかえ、千織役の尾高杏奈ちゃんは素晴らしい。最初にスクリーンに登場した時、すぐに「この娘は目が見えないか、知能障害があるんじゃないか」と分かったくらい。それに対して、真理子が乗り移ってからは意志が感じられる表情に見事に転じている。しかも、ピアノも吹き替えなしで演奏しているなど、可能性を秘めた将来が楽しみな女優だ。