File No.0277
製作年/公開日 1979年 / 1979年12月15日 製  作  国 日  本
監      督 斉藤 光正 上 映 時 間 138分
公開時コピー    
最初に観たメディア
 Theater  Television  Video
キ ャ ス ト
 千葉 真一 [as 伊庭義明]
 江藤 潤 [as 県信彦]
 にしきのあきら [as 菊池弘次]
 かまやつ ひろし [as 根本茂吉]
 倉石 功 [as 丸岡正男]
 高橋 研 [as 平井正芳]
 渡瀬 恒彦 [as 矢野隼人]
 河原崎 建三 [as 加納康治]
 角野 卓造 [as 須賀利重]
 鈴木 ヒロミツ [as 西沢剛]
 竜 雷太 [as 木村治久]
 小野 みゆき [as みわ]
 岡田 奈々 [as 新井和子]
 夏木 勲 [as 長尾影虎]
 仲谷 昇 [as 九条義隆]
 成田 三樹夫 [as 光佐]
 中田 博久 [as 黒田長春]
 小池 朝雄 [as 小泉越後守]
 薬師丸 ひろ子 [as 武士]
 草刈 正雄 [as 正吉]
 勝野 洋 [as コーチ]
 岸田 森 [as 直江文吾]
 真田 広之 [as 武田勝頼]
 宇崎 竜童 [as 落武者]
あ ら す じ  伊庭三尉を隊長とする21名の自衛隊員は、裏日本で行なわれる演習に参加する途中、時空の歪みによって戦国時代にタイムスリップしてしまった。そして、武将長尾景虎と出会った彼らは、成行きから景虎に加担することになる。そんな中、以前から伊庭に対して不満を抱いていた矢野がリーダーとなって反逆を起こす。魚村を襲い、蹂躙の限りをつくす矢野たちに対して、ついに伊庭は矢野らを倒すという苦渋の決断をするのだった。
 一方、近代兵器を味方につけた景虎は、主君小泉越後守の卑怯さに見切りをつけ、春日山城で越後守を討ち、自衛隊の戦車が春日城を陥落させた。そして、景虎と伊庭は2人で天下を取ることを誓い合う。景虎は浅井・朝倉の連合軍と戦い、伊庭は川中島で武田信玄と戦闘を交え、京で落ち合う約束をするのだった。
 自衛隊と信玄率いる2万人の戦いが始まった。戦車やジープ、ヘリを駆使して戦う伊庭ら自衛隊に対し、倒しても倒しても次々と襲いかかってくる武田の軍勢。やがて、伊庭らの銃弾は尽き、ジープと戦車は武田の罠にはまり、ヘリは勝頼に落とされ、仲間はひとりまたひとりと命を落としていき、自衛隊の敗色が濃厚となってきた。しかし、伊庭はひとり馬を操って信玄の本陣にたどり着き、一騎打ちの末信玄の首を取るのだった。
 苦戦の末に残った隊員はわずか数名となり、再びタイムスリップによって昭和に戻ることを主張する隊員隊。しかし、伊庭の耳にはもはや彼らの意見は入らなかった。そして、彼らの前に景虎が現れる。しかし、景虎は手を取り合うためではなく、圧力に屈して伊庭らを殲滅させるためにやってきたのだった・・・・・。
たぴおか的コメント  いやー、今観てみると凄いキャストには驚く。『戦国自衛隊1549』を観て、それじゃぁ土台となった作品はどんなものかと、ビデオを借りて観たのだが、夏木勲の景虎(後の上杉謙信)のインパクトの方が千葉真一に勝ってしまった。素朴だが強い意志を感じさせる景虎に対し、初めて生きた人間相手に戦って正気を失い、狂気の深みへ走っていく伊庭。そのあたりが近代兵器に頼る現代人の弱さなのかもしれない。長尾景虎と手を組んで天下を取る野望に燃えた伊庭と、彼に従わざるを得なかった部下たちが、景虎のために武田信玄を倒すがその戦いですべての兵器を失って、結局は景虎に討たれる。これが「歴史の修復力」だとしたら、なんという皮肉な結果だろうか。