File No.0312
製作年/公開日 2005年 / 2006年02月04日 製  作  国 ド イ ツ
監      督 マルク・ローテムント 上 映 時 間 121分
公開時コピー  ヒトラー政権に立ち向かった二十一歳の女性ゾフィーの勇気に  世界中の観客がすすり泣いた感動の実話
最初に観たメディア
 Theater  Television  Video
キ ャ ス ト
 ユリア・イェンチ [as ゾフィー・ショル]
 アレクサンダー・ヘルト [as ロベルト・モーア尋問官]
 ファビアン・ヒンリヒス [as ハンス・ショル]
 ヨハンナ・ガストドロフ [as エルゼ・ゲーベル]
 アンドレ・ヘンニック [as ローラント・フライスラー裁判官]
 フロリアン・シュテッター [as クリストフ・プローブスト]
 ヨハネス・シューム [as アレクサンダー・シュモレル]
 マキシミリアン・ブリュックナー [as ヴィリ・グラーフ]
 リリー・ユング [as ギゼラ・シャーテリング]
 ユーグ・フーベ [as ロベルト・ショル]
 ペトラ・ケリング [as マグダレーナ・ショル]
 フランツ・シュターバー [as ヴェルナー・ショル]
あ ら す じ  1943年のドイツ・ミュンヘン。“打倒・ヒトラー”を訴え、ビラ配りなどのレジスタンス活動を繰り返す“白バラ”と呼ばれる地下組織が存在した。2月18日、メンバーの一人、ミュンヘン大学の女学生ゾフィー・ショルは、兄ハンスとともに危険な大学構内でのビラまきを敢行し たところを、運悪くゲシュタポに逮捕されてしまう。
 ベテラン尋問官のモーアにより厳しい取り調べが開始されるが、ゾフィーは恐怖を押し殺しつつ、毅然とした態度で理路整然と自らの無実を訴え続ける 。次第にモーアはゾフィーの言葉を信じる方向に傾いていくが、動かし難い証拠が発見され、加えて兄のハンスが罪を認めてしまう。覚悟を決めたゾフィーは、自分が信念に基づいて行動したことを誇りに思うとモーアに告げる。そんなゾフィーに対して好意を抱いていたモーアは、仲間の名前を自白することを条件に彼女に対する処分に手心を加えると申し出る。しかし、ゾフィーはこの申し出を断り、仲間を密告することを拒否するのだった。
 ゾフィーとハンスが逮捕されてから5日目。兄妹に加えて、仲間のひとりクリストフもまた捕らえられており、3人は法廷で裁かれることとなった。3人に下された判決は死刑。そして、通常であれば最低でも99日の猶予期間をおかれるところを、即日刑が執行されることとなった・・・・・。
たぴおか的コメント  昨年の『ヒトラー〜最後の12日間〜』に続き、第二次大戦中の自国内を鮮明に描いたドイツ作品。淡々と進むストーリーの中、主人公ゾフィーの毅然とした姿が実に印象深い。もちろん、反戦あるいは厭戦といった思いが込められているのだが、それよりも、信念に従って行動しその信念に殉じたひとりの女性の「強さ」が前面に描かれているように感じられた。 大半の時間がゾフィーとモーアの対決に割かれており、ゾフィーに対する心情の変化をモーア役のアレクサンダー・ヘルトが巧みに表現している。いくらモーアから強く脅されようとも、涙はおろか決して怯えた様子すら見せないゾフィーが、判決が決まって個室で慟哭するシーンは感動を禁じ得ない。わずか21歳という若さで散っていった一輪の白バラ、その散り際が美しくないはずはない。