File No.0346
製作年/公開日 2005年 / 2006年04月29日 製  作  国 フランス / ド イ ツ / イギリス
/ ベルギー / ルーマニア
監      督 クリスチャン・カリオン 上 映 時 間 117分
公開時コピー  その聖なる日、銃声が止んだ
最初に観たメディア
 Theater  Television  Video
キ ャ ス ト
 ダイアン・クルーガー [as アナ・ソレンセン]
 ギョーム・カネ [as オードベール中尉]
 ダニエル・ブリュール [as ホルストマイヤー中尉]
 ベンノ・フユルマン [as ニコラウス・シュプリンク]
 ゲイリー・ルイス [as パーマー司祭]
 ダニー・ブーン [as ポンシェル]
あ ら す じ  第一次大戦下のフランス北部デルソー。わずか十数メートルを隔てた2つの塹壕の一方には闘いを優勢に進めるドイツ軍が、他方にはスコットランド軍の援軍を得たフランス軍が陣取っていた。激しい闘いを続ける両軍は、互いに譲らないままクリスマスを迎えようとしていた。
 クリスマスの夜、テノール歌手のニコラウスは皇太子の前で歌を披露することになり、ソプラノ歌手である妻アナと再会を果たす。そして、そのままアナを伴ってデルソーの塹壕に戻ったニコラウスは、クリスマス・ツリーを掲げて素晴らしい歌声を響かせる。すると、それに応じるかのようにスコットランド軍の塹壕からは、彼の歌に合わせてバグパイプの演奏が始まるのだった。やがて、最前線には3ヶ国の兵士たちによる聖しこの夜の大合唱が響き渡り、これを機に3ヶ国の軍は一夜限りの停戦に合意するのだった・・・・・。
たぴおか的コメント  第一次大戦下のクリスマスに実際に起こった出来事を描いた作品なのだが、残念なのは実在しなかったヒロインを登場させてしまったこと。戦場の、しかも最前線にソプラノ歌手などという虚飾を施したために、作品全体が架空のストーリーのような印象を受けてしまった。戦場という生死の境界線に置かれた人間同士が、時として奇妙な連帯感を感じることは決して珍しくない。そして、それは通常の環境よりも強い結束を生むものであり、それがニコラウスの歌をきっかけに発現したのだろう。オードベール中尉の「ドイツ軍を殺せ殺せと言う人間よりもドイツ軍のほうがよっぽど人間らしい」という台詞は、彼ら全体の嘘偽りない心境だったのだろう。