File No.0361
製作年/公開日 2006年 / 2006年06月17日 製  作  国 日  本
監      督 出目 昌伸 上 映 時 間 134分
公開時コピー  第九の扉が開くとき 軍人は「人間」に帰る。
最初に観たメディア
 Theater  Television  Video
キ ャ ス ト
 松平 健 [as 松江豊寿]
 ブルーノ・ガンツ [as クルト・ハインリッヒ]
 高島 礼子 [as 松江歌子]
 阿部 寛 [as 伊藤光康]
 國村 隼 [as 高木繁]
 大後 寿々花 [as 志を]
 中山 忍 [as マツ]
 オリヴァー・ブーツ [as カルル・バウム]
 コスティア・ウルマン [as ヘルマン・ラーケ]
あ ら す じ  1914年、第1次世界大戦が勃発し、日本軍はドイツ軍の極東拠点地である中国・青島を攻略。この戦いで捕虜となったドイツ兵4700人は、日本国内12ヶ所の俘虜収容所に振り分けられた。劣悪な環境下で囚人同様の扱いを受けていた捕虜たちは2年後、収容所の統合により徳島県鳴門市にある板東収容所へ移される。
 新たな地獄を覚悟していた彼らを待っていたのは、意外にも楽隊による盛大な歓迎。松江所長の寛容な待遇を目の当たりにし、一同は驚愕するのだった・・・・・。
たぴおか的コメント  社内販売で前売り券を100円で手に入れたために、急遽劇場へ足を運ぶこととなったのだが、こういうのを「瓢箪から駒」というのだろう。全く期待していなかったのだが、堅実かつ重厚な出来映えには驚いた。捕虜となったドイツ兵を、決して軽んじることなく対等な人間として扱った松江所長の下、日本人とドイツ人との心の交流は観ていて非常に気持ちがいい。松平健は将軍役を長年にわたって演じてきただけあって、その存在感と貫禄は見事。彼の前では、さしもの阿部ちゃんさえ軽く見えてしまう。そして、『ヒトラー最後の12日間』でヒトラーを演じたブルーノ・ガンツも、派手さはないが重鎮的な役柄を充分にこなしている。また、『SAYURI』でさゆりの子供時代を演じた大後寿々花がいい。おそらく、近い将来「日本のダコタ・ファニング」とでも称されることになるだろう、大化けしそうな将来性を感じさせる。ただ、作品自体が良かっただけに、林家正蔵の軽薄とも言うべきなナレーションは許せない。そして、明らかに「マツケン」目的の観客が多かったのもよろしくない。さすがに上映が始まってからはおとなしくなったものの、それまではぺちゃくちゃぺちゃくちゃと喋りまくり、耳障りで仕方なかった。