File No.0371
製作年/公開日 2006年 / 2006年07月29日 製  作  国 日  本
監      督 宮崎 吾朗 上 映 時 間 110分
公開時コピー  かつて人と竜はひとつだった。
最初に観たメディア
 Theater  Television  Video
キ ャ ス ト
(声の出演)
 岡田 准一 [as アレン]
 菅原 文太 [as ハイタカ/大賢人ゲド]
 手蔦 葵 [as テルー]
 田中 裕子 [as クモ]
 香川 照之 [as ウサギ]
 風吹 ジュン [as テナー]
 内藤 剛志 [as ハジア売り]
 倍賞 美津子 [as 女主人]
 夏川 結衣 [as 王妃]
 小林 薫 [as 国王]
あ ら す じ  多島海世界“アースシー”では、西海域の果てに棲む竜が突如人間の住む東海域に現われ共食いを始めた。それに呼応して、世界ではさまざまな異変が起こり始める。世界の均衡が崩れつつあるのだった。
 偉大な魔法使い大賢人ゲドは、災いの源を探る旅に出る。やがて彼は、国王である父親を殺したという、エンラッドの王子アレンと出会う。影におびえるアレンに対して、ゲドは自分と共に旅をするよう持ちかけ、2人は旅の伴侶となった。そして、訪れたホート・タウンでゲドと離れた時、アレンは奴隷商人ウサギに囚われそうになっている少女テルーを助ける。しかし、ウサギの報復にあい奴隷として捕らえられてしまったアレンは、荷馬車で運ばれる道中にゲドの魔法で救われる。そして、町はずれにあるゲドの幼なじみテナーの家に身を寄せることになった。そこには、アレンが助けたテルーも住んでいたが、彼女は自暴自棄になっていたアレンを激しく嫌悪するのだった。
 一方、ゲドらの動きを見守る魔法使いがいた。名をクモといい、ウサギを操っていたのも彼女だった。彼女は生と死の狭間を開き、永遠の命を手に入れようと企んでいた。そして、ウサギを使ってテナーを拉致し、ゲドを自らの屋敷におびき寄せようとする・・・・・。
たぴおか的コメント  期待が大きかっただけに失望はさらに大きい・・・・・。おおよそアニメ作品は実写物と異なり、壮大な創造の世界を作り出せるが故に作品の世界にたやすく入り込めるのが常で、これほど作品に集中するのに苦労したアニメ作品は記憶にない。よほど途中で寝てしまおうかと、誘惑に何度も駆られてしまった。子供が観たらすぐに退屈してしまうこと請け合いだ。まずはキャストだが、岡田准一が駄目(ハウルのキムタクの方がまだマシ)、それに輪をかけてテルー役の手蔦葵が全く駄目。新人でこれほどの大役に抜擢されたのだから、よほどの力量があるのかと思ったが、台詞はほとんど棒読みで興醒めもいいところだ。作品自体も序盤は淡々と進み、その後訪れる大きな展開を期待したのだが、結局は単に魔法使いゲドとクモの内輪もめだったというお粗末さ。しかも、ゲドは後半は囚われたまま何も出来ずに終わってしまう。宮崎吾朗氏の最初で最後の監督作品になってもおかしくない出来だった。「青は藍より出でて藍より青く」はならなかった。