製作年/公開日
|
2006 / 2006年07月22日
|
製 作 国
|
アメリカ
|
|
監 督
|
ポール・グリーングラス
|
上 映 時 間
|
111分
|
公開時コピー
|
2001年9月11日
|
|
4機の旅客機がハイジャックされた。 3機はターゲットに到達。
|
これは、その4機目の物語である。
|
|
最初に観たメディア
|
|
キ ャ ス ト
|
キャストは省略します。ただ、実際に“9.11”の悲劇を目の当たりにした人物が実名(as himself)で登場しています。
|
あ ら す じ
|
2001年9月11日、アメリカ国内の空港を飛び立った旅客機4機が、ほぼ同時にハイジャックされる。うち2機はワールド・トレード・センターに、もう1機は国防総省ペンタゴンに激突炎上した。しかし残る1機、乗客40人を乗せたユナイテッド航空93便だけは、なぜかターゲットに到達することなく、ペンシルヴェニア州に墜落した。この作品は、この周知の事実を元にユナイテッド93便内で起こった事実を再現したノンフィクション・サスペンス作品だ。
|
たぴおか的コメント
|
人間には、忌まわしい記憶を稀薄しやがては忘れ去る機能が備わっている。それは精神状態を平穏に保つという自己防御のためのものだが、それが故に忘れかけていた“9.11”同時多発テロの悲劇をこの作品で改めて目の当たりにし、再び戦慄を覚えた。ユナイテッド航空93便はもちろんだが、それに先だってワールド・トレード・センターに激突し爆発・炎上した2機の旅客機の映像は凄惨極まるものだ。思い返せば、5年前の9月11日、夜遅く帰宅して何気なくスイッチを入れたテレビの画面に映し出された映像がまさにそれだった。最初は、何かのフィクション映像だと思ったのだが、それが現実の映像だと知った時の驚愕がこの作品で再び喚起された。罪もない人々の生命を無差別に奪うという卑劣この上ない行為は、いかなる理由があろうとも絶対に許されるものではない。そして、私は厭戦主義ではあるが、このような人道的に決して許されざる行為を防ぐためには、やはり武力による国際紛争の解決は必要悪であると認めざるを得ず、反戦を唱える勇気を持ち合わせていない。なぜなら、北朝鮮の核という脅威(たとえそれがデモンストレーションに過ぎないとしても)にさらされている日本は、アメリカという大国の武力の庇護なしでは存亡すら危うくなるのだ。話はそれたが、作品のラストは分かり切っているために、敢えて「全員死亡」というラストを突きつけられるという後味の悪さだけは否めない。だが、それは史実であって、否定することの出来ない真実なのだ。その真実から目をそらすことなくを真っ向から受け止め、改めて第2・第3の”9.11”を起こさぬために努力することが人類に与えられた至上命題であることを再認識させる作品であることは間違いない。
|