評     価  

 
       
File No. 0390  
       
製作年 / 公開日   2006年 / 2006年09月02日  
       
製  作  国   日  本  
       
監      督   河崎 実  
       
上 映 時 間   98分  
       
公開時コピー   64億420万人(日本以外)すべての外国人に捧ぐ  

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最初に観たメディア  

Theater

Television

Video
 
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キ ャ ス ト   小橋 賢児 [as おれ]
柏原 収史 [as 古賀]
松尾 政寿 [as 後藤]
土肥 美緒 [as 明子]
岡村 洋一
イリジー岡田
つぶやきシロー
松尾 貴史
デーブ・スペクター
筒井 康隆
黒田 アーサー
中田 博久
寺田 農 [as 田所博士]
村野 武範 [as 安泉純二郎首相]
藤岡 弘、 [as 石山防衛庁長官]
 
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あ ら す じ    2011年、原因不明の大規模な地下マントルの移動によって、アメリカ大陸が一週間で海に沈んでしまう。世界各国が合衆国からの難民を受け入れたものの、犠牲者の数は天文学的数字に昇る。合衆国大統領と政府首脳はエアフォースワンで脱出し、日本の沖縄米軍基地に訪れ難を逃れる。
 しかし、常事態は終わらなかった。その1週間後に中国大陸が沈没を始め、さらにユーラシア大陸、アフリカ大陸が次々と沈没し、最後に残ったオセアニア大陸も海の中へと消え去り、数週間後には日本以外のすべての陸地が沈没してしまう。
 各国からの移民を受け入れた日本の人口は5倍に膨れあがり、食料の大部分を輸入に頼っていた日本での物資不足は深刻化し、物価は異常に暴騰する。為替相場は円が急騰し、ドルが1$=1銭にまで暴落したのを筆頭に外貨はもはや価値を持たず、ホームレスと化す外国人が急増する。そんな状況下、海外各国の要人も次第に日本国首相安泉の言いなりにならざるを得ず、やがて日本人は特権階級としての地位を確立するのだが・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    筒井康隆原作の同名小説を映画化した作品。詳細は2006年7月23日付のDaily Memorandumに記載してあるので参照あれ。内容は、偶然に日本以外の全てが海へ沈没したため、難を逃れた外国人たちが全て日本に集まったために、必然的に日本人が特権階級を享受するというもの。特権階級たる日本人の尊大・傲慢・不遜さと、それに対する外国人の卑屈さを極端に誇張して描いているのが笑える。これが単なるパロディとして観るならば笑って済ませられるのだが、果たして万が一この作品のような状況が現実となったとして、日本人が同じような錯覚に陥らないかというと、私はそう断言する勇気を持たない。それどころか、日本人にこびへつらうアメリカ人を観て、一種の爽快感を覚えてしまったというのが正直な気持ちだ。ところで、余談になるが、キャスト欄の藤岡弘の「、(読点)」だが、いつから彼の名前に読点が付くようになったのか、また、何の意味があるのか。もしも誰か、この読点の意味を知っている方がいたら教えて欲しい!