File No.0416
製作年/公開日 2006年 / 2006年11月18日 製  作  国 アメリカ / イギリス
監      督 アルフォンソ・キュアロン 上 映 時 間 109分
公開時コピー  唯一の希望を失えば、人類に明日はない
最初に観たメディア
 Theater  Television  Video
キ ャ ス ト
 クライヴ・オーウェン [as セオ・ファロン]
 ジュリアン・ムーア [as ジュリアン・テイラー]
 マイケル・ケイン [as ジャスパー・パルマー]
 キウェテル・イジョフォー [as ルーク]
 チャーリー・ハナム [as パトリック]
 クレア=ホープ・アシティ [as キー]
 パム・フェリス [as ミリアム]
 ダニー・ヒューストン [as ナイジェル]
 ピーター・ミュラン [as シド]
あ ら す じ  2027年。生殖能力を失った人類には、すでに18年間も子供が誕生していなかった。このままでは、そう遠くない未来に地球を引き継ぐ人間はすべて地上から消え去ってしまう。そして、その日世界最年少の少年の死が報じられ、人々は皆悲痛な思いに打ちひしがれていた。
 国家的事業に従事するセオは、人類の未来はおろか、自分の将来すら興味のない絶望を生きる男だった。彼はその日、正体不明の男たちに拉致され、反政府組織“FISH”のアジトに連行される。そこで彼を待っていた人物、それは別れた元妻のジュリアンだった。彼女の目的は、ある少女を“ヒューマン・プロジェクト”という組織に引き渡すために必要な通行証をセオを通じて入手することだった。
 最初はジュリアンの依頼を拒んでいたセオも、結局は金のために通行証を手に入れる。そして、その通行証を必要としている“キー”と呼ばれる少女が妊娠していることを知り、セオは驚愕する。その少女が、人類の未来すら大きく変える文字通り“鍵”となりうるのだから・・・・・。
たぴおか的コメント  絶望を生きる男、そんなイメージにクライヴ・オーウェンはぴったりだ。果たしてキーの存在が本当に人類の未来に明るい光を投げかけるのか、キーを引き渡す“ヒューマン・プロジェクト”が信じるに足りる組織であるのか、すべては未知数ながら、命をかけて少女を守るために今一度生気を取り戻したかのようなセオを実にソツなく演じていて、改めて彼の演技の巧みさを感じた。ただ、反政府組織“FISH”が何のために政府に反抗しているのか、その“FISH”がなぜ“キー”を守ろうとするのか、そして、“キー”を狙って“FISH”と敵対する組織が政府なのか、それとも第三の組織なのか、あまりに説明不足のために現実感を失ってしまっている。それにしてもこの『トゥモロー・ワールド』という、センスのかけらも感じられないような邦題は、何とかならなかったものだろうか?