評     価  

 
       
File No. 0431  
       
製作年 / 公開日   2006年 / 2006年12月23日  
       
製  作  国   日  本  
       
監      督   呉 美保  
       
上 映 時 間   102分  
       
公開時コピー   “家族”って、かっこ悪い?  

* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *

最初に観たメディア  

Theater

Television

Video
 
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
キ ャ ス ト   森田 直幸 [as 酒井次雄]
ユースケ・サンタマリア [as 酒井正和]
友近 [as 酒井照美]
鍋本 凪々美 [as 酒井光]
谷村 美月 [as 筒井秋]
栗原 卓也 [as 田上一成]
濱田 マリ [as 田上百合子]
赤井 英和 [as 菅原和吉]
高知 東生 [as 堤曜造]
 
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
あ ら す じ    関西の田舎町に住む酒井家は、父正和、母照美、長男次雄、長女の4人家族。どこにでもありそうな一家だが、実は照美は再婚で次雄は前夫の連れ子だった。次雄と光は父親違いの兄妹というちょっと複雑な関係だ。そんな家族関係を最近ウザく感じていた次雄は、親友の田上一成とつるんだり、同級生の筒井秋に滑稽な告白をされたりしながら日々を過ごしていた。
 盆に照美の実家で喧嘩をして以来冷戦状態が続いていた正和と照美。しかしある日次雄が家から帰ると、正和が荷物をまとめていた。照美に理由を尋ねると、正和は好きな男ができたから家を出るという・・・・・・。
 
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
たぴおか的コメント    呉美保監督が2005年のサンダンス・NHK国際映像作家賞日本部門を受賞した自らの脚本を映画化した作品。酒井家の大黒柱・正和が、あろうことか「好きな女」ではなく「好きな男」ができて家を出るというのだが、予想通りそれは家族を思うための嘘だった。主人公はユースケや友近ではなく長男の次雄で、すべては彼の目を通して描かれている。次雄を演じた森田直幸はパッと見あの柳楽優弥を彷彿とさせる風貌で、家族を「ウザイ」と感じる少年が、やがて初めて正和を「お父さん」と呼ぶに至る心境の変化を無難に演じている。また、私は映画で友近の演技を初めて観るが、母親であり妻である照美という女性像を実に自然に演じているのには感心した。