評     価  

 
       
File No. 0453  
       
製作年 / 公開日   2006年 / 2007年01月27日  
       
製  作  国   日  本  
       
監      督   花堂 純次  
       
上 映 時 間   130分  
       
公開時コピー   いのちより
たいせつな
愛がある。
 

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最初に観たメディア  

Theater

Television

Video
 
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キ ャ ス ト   イ・テソン [as イ・スヒョン]
マーキー [as 星野ユリ]
竹中 直人 [as 平田一真]
金子 貴俊 [as 風間龍次]
浜口 順子 [as 岡本留美子]
原 日出子 [as 星野史恵]
大谷 直子 [as 高木五月]
ルー大柴 [as 佐藤]
吉岡 美穂 [as 小島朝子]
 
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あ ら す じ    韓国。兵役を終えた25歳の青年イ・スヒョン。バンドでギターを弾いていた彼は、日本語のクラスで日本のヒット曲を聴きライブでその曲をやろうと提案するが、メンバーに反対される。そんな時、彼の祖父が日本に住んでいた事があり、父も日本で生まれた事を知る。日韓の関係に興味を持った彼は、日本への留学を決意する。
 日本に訪れたスヒョンはストリートライブを巡っていて、星野ユリの歌声に心を惹かれる。やがてスヒョンとユリは音楽を通じて心を通わせ合い、やがてはその気持ちは愛情へと変わっていく。事故に遭って一度は日本に対する気持ちが揺らいだスヒョンだったが、韓国へ帰って気持ちを新たに再びユリの前に現れる。そして、ユリに自分が書いた曲とネックレスをプレゼントするが、これがスヒョンからユリへの最後のプレゼントとなるのだった・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    JR新大久保駅で、線路に転落した男性を助けようとして亡くなった韓国の留学生イ・スヒョンさんを、フィクションを交えて描いた作品。どこまでが実話でどこがフィクションなのかわからないが、全体としては不自然さのないしっかりとした作りの作品になっている。文化庁支援とあって、単にひとりの男性の人生を描くに留まらず、日韓両国間の理解不足による偏見や不当な扱い、さらには韓国と北朝鮮の対立までをも取り込むという、実に欲張った内容になっている。主人公スヒョンを演じるのは、2000人のオーディションから選ばれたという新進俳優イ・テソンで、嫌みのないさわやかな演技は好感が持てる。スヒョンと恋におちるユリ役は、沖縄出身のバンドHIGH and MIGHTY COLORのヴォーカル・マーキー。存在すら知らなかったバンドだが、そのヴォーカルの歌声は確かに観る者の心に響く。そして、そのピュアで瑞々しい演技も歌声に負けず、映画初出演とは思えない存在感がある。脇を固める俳優陣も竹中直人を筆頭に個性派が揃い、作品に膨らみを与えている。オススメ。