評     価  

 
       
File No. 0464  
       
製作年 / 公開日   2006年 / 2007年02月10日  
       
製  作  国   日  本  
       
監      督   土岐 善将  
       
上 映 時 間   105分  
       
公開時コピー   あの頃、僕らは永遠だと思ってた。  

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最初に観たメディア  

Theater

Television

Video
 
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キ ャ ス ト   井ノ原 快彦 [as 西岡宏樹]
岡本 綾 [as 中野薫]
清木場 俊介 [as 中村武志]
石黒 賢 [as 武志の担当医]
戸田 恵梨香 [as 武志の従姉妹]
蟹江 敬三 [as 武志の叔父]
いしだ あゆみ [as 薫の母]
 
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あ ら す じ    東京、築地。朝日新聞に勤務する西岡宏樹、銀座・鳩居堂で働く中野薫、子供の頃から生まれ育った築地の魚河岸で働く中野武志。彼ら3人は、子供の頃に「いつまでも3人は変わらない聖なる三角形」と誓い合った、かけがえのない仲間だった。3人の友情はいつまでも続くものと思っていたある日、武志が突然宏樹と薫を呼び出し、薫へプロポーズする。
 武志の突然の告白に宏樹は戸惑いながらも、薫への想いを押し殺して武志の気持ちを祝福する。そんな宏樹を見て、薫るもまた宏樹への想いを隠したまま武志のプロポーズを受けるのだった。武志のプロポーズによりバランスを失いかけた3人だったが、その数日後武志が事故に遭い意識不明の状態に陥ってしまう。
 武志が眠ったまま3年の年月が流れた。このままでは薫が辛い思いから逃れられない、そう考えた宏樹は、武志の叔父の後押しもあって、ついに薫に求婚する。2人の親もこの結婚を喜び、まさに祝杯を挙げようとしたのも束の間、武志が3年の眠りから醒め意識を回復したのだった・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    この作品、どう観ても主役は武志だとしか思えない。同じ時間の中で生活している宏樹と薫に対して、自分だけ生きる時間が異なる。その事への焦りが突然のプロポーズとなったのだろう。しかしそれ以前に、3人の年齢まで子供の頃の友情が続くなどというのはまさに夢物語で、現実には絶対にあり得ないシチュエーションだ。それは、トライアングルを壊すことに対する恐れから、愛情を友情という言葉にすり替えているという自己欺瞞に過ぎない。もしも本当にかけがえのない仲間であれば、男女である限りは恋愛に発展するのは必然。もしも恋愛感情を抱かないようであれば、それは単なる都合のいいだけの相手だということで、他に恋人ができているはずだ。出発点が根本的に誤っている以上、そこから始まるストーリーはもはやお伽話でしかない。岡本綾が魅力的な女性を演じていたことだけが救いかもしれない。