評     価  

 
       
File No. 0466  
       
製作年 / 公開日   2006年 / 2007年02月03日  
       
製  作  国   日  本  
       
監      督   熊切 和嘉  
       
上 映 時 間   103分  
       
公開時コピー   近未来日本。
敵討ち法成立。
 

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最初に観たメディア  

Theater

Television

Video
 
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キ ャ ス ト   玉山 鉄二 [as 叶ヒロシ]
西島 秀俊 [as ヒグチマリコ]
つぐみ [as 岩崎トシオ]
三浦 誠己 [as 溝口]
柄本 佑 [as 山田一郎]
竹原 ピストル [as シバザキ]
鴻上 尚史 [as 隅川栄一]
大口 広司 [as 幽霊]
すまけい [as 岩崎恒夫]
 
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あ ら す じ    少年兵のヒロシは瞬間凍結爆弾の極秘実験に巻き込まれ、感情や痛覚を失ってしまう。その時、一人離れた所で直接の被爆を免れた少女マリコが手を差し出して何かを訴えるが、ヒロシにはそれが聞こえず、彼女に手を伸ばしてやることもできなかった。
 15年後、犯罪被害者が加害者に対して復讐できる法律「敵討ち法」が成立する。ヒロシは<カツミ敵討ち執行代理人事務所>のヒグチという女性にスカウトされ、プロの敵討ち執行代理人となる。15年前の事件にトラウマを抱えていたヒグチは、瞬間凍結爆弾に関する当時の極秘プロジェクトを調べ上げ、最高責任者であった岩崎恒夫を訪ねるが、もはや岩崎は廃人同然の状態だった。しかし、ヒグチは岩崎の妻から、一人息子のトシオが軍を逃亡して行方不明であることを知らされる。
 ヒグチは、隅川というヤクザに対する敵討ちで、無敵を誇った警護人の通称幽霊に重傷を負わされ入院中のヒロシを訪ねる。そして、15年前に平気実験で孤児たちを犠牲にした岩崎トシオが、次の敵討ちの対象であることを告げる。トシオは、15年前の極秘実験の際に、少年兵だったヒロシの上官だったのだ。そして、敵討ち執行の前夜にヒロシはトシオと再会する・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    主要な登場人物であるヒロシ、ヒグチ、トシオの3人が3人とも、15年前の事件でトラウマを抱えていて感情を表に出さないため、異様にテンションが低く感じた作品。主人公のヒロシは爆弾の後遺症で痛みなど一切の感覚がないのだが、「痛くない」ことは決して「死なない」ことではないはず。にもかかわらず、相手の銃弾を微塵も恐れないような振る舞いは、彼が死を望んでいるということなのか?それは、15年前に手を差し伸べてやることができなかった少女に対する償いなのか、あるいは、一切の感覚を失ったことに対する絶望なのか。あまりに説明が不足しているために、観る者によって解釈が大きく異なるのではないだろうか。