評     価  

 
       
File No. 0470  
       
製作年 / 公開日   2006年 / 2007年02月24日  
       
製  作  国   日  本  
       
監      督   黒沢 清  
       
上 映 時 間   104分  
       
公開時コピー   連続殺人事件発生、容疑者は刑事。
「俺、何やった・・・?」
 

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最初に観たメディア  

Theater

Television

Video
 
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キ ャ ス ト   役所 広司 [as 吉岡登]
小西 真奈美 [as 仁村春江]
葉月 里緒奈 [as 赤い服の女]
伊原 剛志 [as 宮地徹]
オダギリ ジョー [as 精神科医高木]
加瀬 亮 [as 作業船の船員]
奥貫 薫 [as 矢部美由紀]
中村 育二 [as 佐久間昇一]
野村 宏伸 [as 小野田 誠二]
 
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あ ら す じ    有明署の管内で赤い服を着た若い女性の他殺死体が発見される。事件を担当した刑事の吉岡は、被害者の爪から自分の指紋が検出されたことから、同僚の宮地からも疑われてしまう。さらに、遺留品であるコートのボタンや被害者を縛っていたと思われるコードなどに、自らの影を感じるようになる。馬鹿げた想像だと思いながらも、はっきりと無実を証明する術もない上、自分自身の記憶でさえ自らの潔白を語らない。そしていつしか「犯人はまさか自分では」と思い始める。
 そんなある日、第一の殺人現場を記憶を確かめるように彷徨う吉岡に、突如物哀しい女の悲鳴のような、叫(さけび)が襲う。現実なのか、それともどこか別の世界に迷い込んだのか。濁った水と湿った空気に閉ざされた世界は、現在と過去とで絡み合い、吉岡は知らぬ間にその謎に巻き込まれていく。苦悩する吉岡を冷たい無表情で見守る恋人の春江。そして、同じ手口の殺人がさらに2件発生する。やがて、連続殺人かと思われた3件の事件は、3人の異なる人物によって行われたことがわかり、吉岡は自分が犯人でなかったことに安堵する。が、それもつかの間、赤い服の女の幻影に悩まされる吉岡は、カウンセラーの高木を頼るが何の解決にもならなかった。が、やがて吉岡は、忘れ去った過去に赤い服の女との接点があったことを思い出すのだが・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    期待し過ぎたせいか、やや肩すかしを食ったような感のある作品だった。役所広司の演技には文句のつけようはないし、小西真奈美のあまりに無機質な演技には疑問があったのだが、それもラストになって理由がわかって納得。さすがに「人気が実力に追いついてきた」と評論家から評価されるだけのことはあると感心した。また、久しぶりに葉月里緒菜を見たが、あの役はある意味彼女にはうってつけの役柄だ。とは言え、あの迫真の演技には、時として怖さよりも笑いを誘うものがあると思ったのは私だけ?それと、ラストで伊原剛志扮する宮地が一体ナゼ赤い服の女に襲われ、一体どうなってしまったのか、気になって仕方がない。