評 価
File No.
0511
製作年 / 公開日
2007年 / 2007年04月28日
製 作 国
日 本
監 督
市川 準
上 映 時 間
97分
公開時コピー
大人になった少女たちに、見てほしい物語があります。
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最初に観たメディア
Theater
Television
Video
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キ ャ ス ト
成海 璃子
[as 大島寿梨]
前田 敦子
[as 花田日南子]
高岡 蒼甫
[as 田村博之]
近藤 芳正
[as 古垣賢一]
奥貫 薫
[as 日南子の母]
田口 トモロヲ
[as 上島浩二]
石原 真理子
[as 大島さつき]
石原 良純
[as 杉谷正]
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あ ら す じ
学校では仲間はずれにされるのが怖くてありのままの自分をさらけ出せず、家では喧嘩の絶えない両親に気を遣って良い娘を演じていた
寿梨
。クラスの皆の憧れの的だったが、ある日一転して無視されいじめられる立場に追いやられた
日南子
。そんな2人が小学校の卒業式の日、誰もいない図書室で言葉を交わした。
その時の日南子の言葉「本当の自分」と「偽物の自分」という言葉が忘れられなかった寿梨。やがて、中学・高校と同じ学校に通いながらも、寿梨は日南子と疎遠になっていく。そして、ついに寿梨の両親が離婚する。苗字が杉谷から大島に変わって、父の
正
や兄と別れて母親の
さつき
と2人で暮らすことになった寿梨。そんな彼女の耳に、日南子が山梨へ転校したという噂が入る。
日南子のアドレスを友人から聞いた寿梨は早速匿名でメールを送るが、「私には友達はいない」と日南子から拒絶されてしまう。そこで、寿梨はコトリと名乗り、間違ってメールを送信したけど自分と友達ヒナの話を聞いて欲しい、と「ヒナとコトリの物語」をメールに綴って送るのだった・・・・・。
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たぴおか的コメント
先週の『神童』に続いての成海璃子の主演作で、この作品を観てますます彼女が演技に関しては「神童」そのものだと感心させられてしまった。とにかく、観ていて「演技をしている」と全く感じさせないのだ。どのような役を演じても木村拓哉にしかみえない誰かと違い、『神童』では成瀬うたというピアノの天才、この作品では大島寿梨というフツーの少女という全く異なるキャラクターが、全く違和感なくそれぞれ存在し息づいているのだ。そして、相手役の日南子を演じた前田敦子も、冒頭の笑顔いっぱいの人気者からいじめの対象へと180度変わってしまうというキャラクターを難なく演じきっている。決して悪気があったわけではなく、ただ日南子を応援しようと嘘のメールを続けた寿梨と、そのメールが嘘であると知ったうえで寿梨に対して「ありがとう」を言える日南子。そんな2人のテレビ電話でのやりとりには、思わず不覚にも涙腺がゆるんでしまった。先日はうっかり忘れていたが、もちろん谷村美月・大後寿々花に加えて成海璃子が、たぴおか的今年の若手女優の最注目株であることは言うまでもない。