評     価  

 
       
File No. 0533  
       
製作年 / 公開日   2007年 / 2007年06月09日  
       
製  作  国   日  本  
       
監      督   佐藤 太  
       
上 映 時 間   95分  
       
公開時コピー   私を抱いていたのは
バブルという名の「虚像」
 

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最初に観たメディア  
Theater Television Video
 
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キ ャ ス ト   三津谷 葉子 [as 牧田碧]
金子 昇 [as 小田島悟]
三浦 敦子 [as 倉崎麻美]
七世 一樹 [as 藤代浩太]
中島 宏海 [as 時枝町子]
喜多嶋 舞 [as 小田島藍]
 
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あ ら す じ    田舎から女優を目指して上京した牧田碧は、弁当屋でバイトをしながらダンスのレッスンを受ける毎日を送っていた。ある日、友人の倉崎麻美に引っ張られて合コンに行くと、そこは若き起業家たちが集う豪華なパーティーだった。麻美は不倫の関係にある藤代浩太と仲むつまじく、放ったらかしにされてしまった碧は美しいピアノを弾く男性に引き寄せられる。その男性は、急成長を遂げたIT企業のオーナー社長・小田島悟で、酔った碧は小田島に家まで送り届けられるのだった。
 碧は、ちょい役で出演した映画の撮影で小田島に再会し、小田島の紳士的な態度に惹かれた碧は以後小田島とデートを重ねる。ところが、碧はある時小田島が結婚していることを知り、さり気なく小田島に尋ねると、小田島は妻・小田島藍とはもう別れるつもりだと言う。そして、小田島と2人で訪れた温泉旅行で、碧は小田島と結ばれるのだった。
 小田島の言葉に嘘はなく、彼は藍に5億円という慰謝料を支払って離婚し、碧と結婚する。幸せの絶頂を迎えた碧と小田島だったが、やがて彼らの幸せを脅かす事態が密かに忍び寄っていることに気づいていなかった・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    家田荘子の小説『バブルと寝た女たち』が原作なのだが、実はこの小説の映画化はこれで4度目らしい。4度も映画化するほどの作品なのか、原作を読んだことがない私には知る由もないが、この作品を観た限りではとてもそれだけの内容がある小説だとは思えない。バブルという異常な時代をバックボーンにしなくとも、よくあるラブストーリーとして充分成り立ってしまうのだ。むしろ、その方がすっきりするかもしれない。
 物語はインサイダー取引の容疑で小田島が逮捕されて終わってしまうが(それはあたかも村上ファンドやライブドアを連想させるものではあるが)、私としてはそこから碧と小田島が2人で力を合わせて再起するドラマの方を観てみたかった。「ITバブルの寵児と結婚して幸せになりました。でも、夫が逮捕されてしまいました」では、あまりにありきたり過ぎて面白みもあったもんじゃない。