評     価  

 
       
File No. 0541  
       
製作年 / 公開日   2006年 / 2007年06月02日  
       
製  作  国   イギリス  
       
監      督   リチャード・エアー  
       
上 映 時 間   92分  
       
公開時コピー   彼女の恋の相手は15歳だった  

* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *

最初に観たメディア  
Theater Television Video
 
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
キ ャ ス ト   ジュディ・デンチ [as バーバラ・コヴェット]
ケイト・ブランシェット [as シーバ・ハート]
ビル・ナイ [as リチャード・ハート]
アンドリュー・シンプソン [as スティーヴン・コナリー]
トム・ジョージソン [as テッド・モーソン]
マイケル・マロニー [as サンディ・パブレム]
ジョアンナ・スキャンラン [as スー・ホッジ]
ショーン・パークス [as ビル・ラマー]
エマ・ケネディ [as リンダ]
シリータ・クマール [as ジータ]
フィル・デイヴィス [as ブライアン・バングス]
ウェンディ・ノッティンガム [as エレイン・クリフォード]
アンヌ=マリー・ダフ [as アナベル]
ジュノ・テンプル [as ポリー・ハート]
マックス・ルイス [as ベン・ハート]
 
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
あ ら す じ    ロンドン郊外にある中学校で歴史を教えるバーバラ・コヴェットは、非常に厳格な態度で生徒に接するベテラン教師だった。同僚や社会に対しても常に批判的で歯に衣着せぬ物言いをする彼女は、周囲からは疎まれ友人もいなかった。そんなバーバラはある日、新任の美術教師シーバ・ハートに目を留める。「彼女こそ、私が待ち望んだ女性に違いない」と心ひそかに興奮するバーバラは、シーバの様子にこっそりと目を配り、日記に彼女のことを夜毎書き綴るのだった。
 そんなある日、シーバの受け持つクラスで喧嘩騒動が起こり、偶然通りかかったバーバラが殴り合う男子生徒を一喝して騒ぎを収める。シーバはそんなバーバラに感謝し、自宅のランチに招く。シーバ宅を訪れたバーバラを出迎えたのは、シーバの歳の離れた夫リチャード・ハートと長女ポリー、そしてダウン症の長男ベンだった。幸せな家族をシニカルに見つめるバーバラだが、食後にシーバから人生の不満や夢を打ち明けられ、彼女との友情を再確認するのだった。
 しかし、学校で演芸会が行われた夜、姿の見えないシーバを探しに美術教室に向かったバーバラは、シーバと以前バーバラが叱り飛ばした生徒スディーヴン・コナリーとセックスしている姿を目撃してしまう。後日バーバラはシーバをパブに呼び出し、すべてを告白させる。シーバはバーバラの厳命を聞き入れ、コナリーとの別離を明言する。この時から、秘密を握ったバーバラとシーバの間には微妙な支配関係が生じるのだった・・・・・。
 
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
たぴおか的コメント    共にアカデミー賞助演女優賞を獲得したジュディ・デンチとケイト・ブランシェットの競演は観応えあり。特に、ジュディ・デンチ扮するバーバラは、今まで彼女が演じたどんな役柄よりも恐い。友人がいないどころか他人からいつも疎まれているのはバーバラが持つ資質の必然的結果なのだが、そのことに気づかずに妄執に取り憑かれ相手を支配しようとする。実際にそういった人物が存在するだろうことが、何よりも恐いのだ。対するケイト・ブランシェットは、受賞レースでは『ドリームガールズ』のJ・ハドソンに敗れたものの、演技自体は上だということを余すことなく見せつけてくれる。
 実は、今までケイト・ブランシェットという女優はあまり好きではなかったのだが、この作品を観て彼女に対する好感度はかなり上がった。ただ、題材があまりに地味なことは否定できず、そのためかさほど話題にも上らなかったようだ。