評 価
File No.
0542
製作年 / 公開日
2007年 / 2007年06月16日
製 作 国
日 本
監 督
佐藤 祐市
上 映 時 間
108分
公開時コピー
自殺したアイドル、如月ミキの一周忌
男、5人、この部屋で事件は起こる
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最初に観たメディア
Theater
Television
Video
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キ ャ ス ト
小栗 旬
[as 家元]
ユースケ・サンタマリア
[as オダ・ユージ]
小出 恵介
[as スネーク]
塚地 武雅
[as 安男]
末永 優衣
米本 来輝
平野 勝美
酒井 香奈子
[as 如月ミキ]
宍戸 錠
香川 照之
[as いちご娘]
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あ ら す じ
1年前に焼身自殺したアイドル
如月ミキ
のサイトへの書き込みで知り合い、一周忌のオフ会に集まった5人の男。オフ会の主催者はサイトの管理人で公務員の
家元
、黙して多くを語らない
オダ・ユージ
、雑貨店に勤務する
スネーク
、福島で農業を営む
安男
、無職の
いちご娘
らが初めて顔を合わせる。ミキの思い出話に始まり自慢話で盛り上がった会は、それまで沈黙を守っていたオダ・ユージの一言で空気が一変する。
「ミキは自殺ではない、誰かに殺された」とオダ・ユージは言う。それを機に、5人はミキの死を巡って侃々諤々の推理を展開する。そして、家元の職業が実は警察官で職権を利用してミキの死の真相に関する資料を調べ尽くしていたこと、スネークはミキが死んだ当日雑貨を届けるためにミキの自宅を訪れていたこと、いちご娘はミキに対して留守宅に侵入するなどストーカーまがいの行為を行っていたこと、オダ・ユージはミキのマネージャーから誰も知らないような情報を入手していたこと、安男はミキとは幼なじみで毎日のように電話で話していたことなど、次々と5人がそれぞれ抱えていた秘密が明らかになっていく・・・・・。
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たぴおか的コメント
ぴあの出口調査で『きみにしか聞こえない』を僅差で押さえて1位になったということを知り、急遽劇場へ行くこととなった作品。100名程度の小規模なスクリーンだったが、場内はほぼに満席に近い状態だった。で、内容はというと、ぴあの調査も劇場の満席も納得できる面白さだった。久しぶりに映画ファンにもそうでない人にもお勧めできる傑作に出会えた気がする。
誰もがミキの自殺には釈然としない気持ちを抱いている。そんな5人がベッド・ディテクティブのように推理を繰り広げていくにつれ、彼らの秘密が次々と明かされていくのだが、それが小出しにされるために何度もどんでん返しを味わうような一種の快感を覚える。そもそも、スタートからしてハンドルネーム“いちご娘”ってどんな女の子だ?と期待させておいて、それが実は香川照之だった、その時点からもう完全に作品に引き込まれてしまっている。そして、「次は何が明かされるのか?」と期待させることで緊迫感を維持する展開は実に巧みに計算されている感があり、それに加えて会話の妙がタイミング良く笑いという緩和を与えてくれている。
結局、5人のうち小栗旬演じる家元以外の4人は全員ミキちゃんの実物に至近距離で会っていて、家元だけが仲間はずれになったような疎外感にいじけてしまうのだが、ラストでは彼もまたミキとは深い繋がりがあった事がわかり、5人が全員満たされた思いで幕を閉じるのが、観ていて非常に心地いい。加えて、謎解きの結末が妙に説得力がある。それだけに、ラストで宍戸錠が登場するシーンは蛇足じゃなかったかな。蛇足と言えば、エンドクレジットでは、おそらく家元が盗み撮りしたと思われるコンサートの映像で、ついに如月ミキがその謎に包まれたヴェールを脱ぐのだが、個人的には如月ミキがどんな女の子なのか、謎のままで終わって欲しかった気もする。でも、あれを観ると彼女がB級、いや、C級アイドルと言われているのがよ〜くわかるんだよね(笑)。