File No.0553
製作年/公開日 2006年 / 2007年07月14日 製  作  国 アメリカ
監      督 ダーレン・アロノフスキー 上 映 時 間 97分
公開時コピー  何度生まれ変わっても
 僕は、君を失う運命なのか。
最初に観たメディア
 Theater  Television  Video
キ ャ ス ト
 ヒュー・ジャックマン [as トミー・クレオ]
 レイチェル・ワイズ [as イジー・クレオ]
 エレン・バースティン [as リリアン・グゼッティ]
 マーク・マーゴリス
 スティーヴン・マクハティ
 フェルナンド・エルナンデス
あ ら す じ  医師のトミーは、腫瘍を治癒する特効薬の研究に没頭し、その有様は狂気すら帯びているかのようだった。悪性の腫瘍に体を蝕まれ、余命わずかの最愛の妻イジーを救いたい一心からだった。しかし、当のイジーはすでに運命を受け入れ、残されたわずかな時間をトミーと過ごし、彼の中に自分が生きた証を刻み込みたいと願っていた。しかし、新薬を開発してイジーを助けることしか頭にないトミーには、イジーの思いは届かなかった。
 そんなトミーにイジーが渡した贈り物、それはトミーの前世を思わせるスペインの高潔な騎士が、前世のイジーであるかのような美しい女王の命を受け、不死をもたらすという伝説の“ファウンテン(生命の泉)”を探す旅に出るという、壮大な物語だった。そして、空白になっている最終章を埋め、物語を完成させることをトミーに託すのだった・・・・・。
たぴおか的コメント  ヒュー・ジャックマンにレイチェル・ワイズという、私にとっては見逃すわけにはいかない組み合わせとあって、混雑を承知で水曜日の銀座テアトルシネマへ行った。『X-MEN』のローガンとも、『ニューヨークの恋人』のレオポルドとも違うトミーを観て、彼の卓抜たる演技力を改めて認識させられた思いだ。全編が非常に幻想的・観念的な映像で綴られており、トミーのイジーへの想いが伝わってくる反面、すりガラスを通して物事を見ているような一種の消化不良のような感覚を覚えたことも否定できない。いつものようにほとんど予備知識を仕入れることなく観たために、ヒュー・ジャックマンが演じる3つの役柄のうち、ひとつは現実でひとつはイジーが書いた物語の世界だということはすぐにわかったのだが、もうひとつの役柄が一体何を意味するのかが最後までわからなかったのもその一因なのだが。見方によっては難解な作品に思えるかもしれなが、個人的にはこういう作品は決して嫌いではなく、もう一度劇場で観たならば新たな発見がありそうだ。