評 価
File No.
0554
製作年 / 公開日
2004年 / 2007年06月30日
製 作 国
フランス / ド イ ツ
監 督
クロード・シャブロル
上 映 時 間
107分
公開時コピー
「わたしを愛しているなら証明して。木を植えて、詩を書いて、そして誰でもいいから殺して・・・」
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最初に観たメディア
Theater
Television
Video
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キ ャ ス ト
ブノワ・マジメル
[as フィリップ]
ローラ・スメット
[as ステファン・“センタ”・ベランジェ]
オーロール・クレマン
[as クリスティーヌ]
ベルナール・ル・コク
[as ジェラル・クルトワ]
ソレーヌ・ブトン
[as ソフィ・タルデュ]
ミシェル・デュショーソワ
[as 浮浪者]
シュザンヌ・フロン
[as クレスピン夫人]
エリーク・セーニュ
[as ジャッキ]
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あ ら す じ
25才の青年
フィリップ
は、母
クリスティーヌ
と2人の妹と暮らしていた。家の庭にはフィリップが愛する“フローラ”という名の石の彫像があったが、夫に先立たれた母親に新しくできた恋人にフローラをプレゼントすることで、フィリップは落胆を家族に隠していた。
フィリップは妹の結婚式で妹の花嫁付添人(ブライズ・メイド)の
ステファン・“センタ”・ベランジェ
に出会う。センタは彼の目にはまるで愛する彫像フローラそのものとして映った。そしてそのセンタが、結婚式が終了して一人家に帰ったフィリップのもとにれる。そして彼女はフィリップこそ、ずっと探していた運命の男だと気づいた、と告白する。センタと情熱的に愛し合ったフィリップは、センタに誘われるままに彼女の部屋に入り浸るようになる。
センタはフィリップに自分の身の上話を始めるが、その内容はどこまでが真実なのかわからず、謎の多い女性だった。フィリップはそんなセンタにますます惹かれ、センタの言動に振り回されていく。そしてある日、センタは彼に自分を愛していることの証として「木を植えること、詩を書くこと、同性の人と寝る、そして誰か人を殺すこと」の4つを実行するよう迫るのだった・・・・・。
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たぴおか的コメント
題材はそんなに悪くないとは思うのだが、今ひとつという印象を受けた。センタの屋敷の3階に何があるかは結構早い段階で想像がついてしまうし、ミステリーとしては思ったよりも底が浅かった。そして、センタ役のローラ・スメットの演技からセンタの心情が全く読み取れず、本当にフィリップを愛しているのか、それとも何か底意があってのことなのかがわかりにくい。果たして、それが敢えてそういう演技をしているのか、あるいは単に表情が硬いだけなのかはわからないのだが。
対するフィリップを演じたブノワ・マジメルは、見るからに真面目な好青年で、センタに翻弄されるフィリップに相応しい俳優だ。真面目な男が自分の知らなかった世界に生きる女に惹かれ、いけない事だとわかっていても女の世界に身を堕としてしまう、それ自体は決して斬新なシチュエーションではないが、共感を持ってしまったのは自分がフィリップと同じ男性であるが故だろうか。ラストの彼の苦渋の決断も、彼にとってはベストな選択だと納得できる。