File No.0587
製作年/公開日 2006年 / 2007年09月15日 製  作  国 イタリア
監      督 ジュゼッペ・トルナトーレ 上 映 時 間 121分
公開時コピー  女は  哀しみを食べて  生きている
最初に観たメディア
 Theater  Television  Video
キ ャ ス ト
 クセニア・ラパポルト [as イレーナ]
 ミケーレ・プラチド [as “黒カビ”]
 クラウディア・ジェリーニ [as ヴァレリア・アダケル]
 ピエラ・デッリ・エスポスティ [as ジーナ]
 クララ・ドッセーナ [as テア・アダルケ]
 ピエルフランチェスコ・ファヴィーノ [as ドナート・アダルケ]
あ ら す じ  北イタリアのトリエステに、長距離バスから降り立ったイレーナ。彼女はアパートを借りると、向かいのレジデンスに住む家族を見つめる。そこは、貴金属商を営むドナートヴァレリアのアダケル夫妻と、その一人娘テアの家だった。そしてイレーナは、その向かいのレジデンスの掃除婦として働くことになるのだった。
 イレーナは、アダケル家で住み込みの家政婦を勤めるジーナに近づく。そして、階段を下りるジーナを躓かせて瀕死の重傷を負わせ、自らがジーナの代わりにアダケル家の家政婦として雇われるよう仕組むのだった。果たして、イレーナの目的は何なのか?そして、彼女の過去には一体何が秘められているのか・・・・・?
たぴおか的コメント  単なるサスペンスという枠には収まらない、女性であるが故に負った過去の傷がもたらす悲劇を描いた作品。主人公のイレーナを演じるクセニア・ラパポルトの迫真の演技は、観る者の目をスクリーンに釘付けにする。そして、テアを演じたクララ・ドッセーナの演技も見事で、撮影当時まだ5歳という幼い彼女にとっては、さぞかし辛い撮影だったのではないかと思われる。なんでも、映画評論家からは「ダコタ・ファニングを超える逸材」と絶賛されているとか。おそらくは「名作」と言っていい作品だと思うのだが、しかしそれでいて万人向けの作品とは言い難いのも事実。ラストシーン以外は希望や救いといった要素が全くなく、ただただ重苦しい。また、アダケル家に住み込んだイレーナがテアの体を縛るシーンでは、どうしても愛情ではなく憎しみがそのモチベーションになっているようにしか見えない。また、過去に死んだはずの人物が実は生きていたという設定にもどう考えても無理があり、私は最初てっきり別の人物だと思いこんでしまったくらいだ。