製作年/公開日
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2006年 / 2007年10月06日
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製 作 国
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メキシコ / スペイン / アメリカ
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監 督
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ギレルモ・デル・トロ
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上 映 時 間
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119分
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公開時コピー
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だから少女は幻想の国で、永遠の幸せを探した。
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最初に観たメディア
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キ ャ ス ト
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イバナ・バケロ [as オフェリア]
セルジ・ロケス [as ビダル大尉]
マリベル・ベルドゥ [as メルセデス]
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ダグ・ジョーンズ [as パン/ペイルマン]
アリアドナ・ヒル [as カルメン]
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あ ら す じ
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1994年、抵抗軍がフランコ将軍の圧政に反発し紛争を繰り広げていたスペイン。お伽噺が大好きな少女オフェリアは、母カルメンとともに、母の再婚相手であるフランコ軍のビダル大尉が待つ山奥の駐屯地へと向かっていた。途中の山道で、オフェリアは朽ち果てた石塚の破片を見つける。彼女がその破片を元の場所に戻すと、石塚の中から大きなナナフシが現れ、ナナフシは車に乗り込んだオフェリアの跡を追うのだった。
その夜、母親と一緒のベッドで休んでいたオフェリアの元に、昼間のナナフシが現れる。「あなたは妖精さん?」とのオフェリアの問いかけに突如妖精に姿を変えたナナフシは、家の庭の奥にある迷宮へとオフェリアを誘う。そこで彼女を待っていたのは、山羊の頭と身体を持つ<牧神>パンだった。彼は、オフェリアが地底の王国のプリンセスの生まれ変わりで、満月の夜までに3つの試練を克服したら、両親の待つ国に帰ることができると告げた。パンの言葉を信じたオフェリアは、彼から与えられた「道を探す本」を開き、3つの試練に挑むのだが・・・・・。
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たぴおか的コメント
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ラストはおそらくハッピー・エンドと言っていいと思うのだが、それでいて悲しくて重苦しい後味が残る。ただ、その後味は決して不快なものではなく、例えて言うならばいつもは不快な不協和音がなぜか心地よく聞こえるような、そんな余韻なのだ。そして、時間がたてばまた観たくなるような気がする、名作と言っても過言ではないであろう作品だ。単なるファンタジーという枠組みには収まりきらず、血で血を洗う争いを続ける現実界の人間の惨さ、不気味なクリーチャーたちが息づく幻想の世界、それらが渾然一体となって奇妙な調和を保った抒情詩だ。そんな中で、暗闇の中にたったひとつ灯った救いの灯りのような、いかにも純真無垢なオフェリアにふさわしいイバナ・バケロが素晴らしい。当初オフェリア役を7〜8歳の少女と想定していたデル・トロ監督は、1,000名ものオーディションの中から選ばれた彼女の瞳に惚れ込んでわざわざ脚本を書き直したらしいが、その気持ちがよくわかるような気がする。
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