File No.0604
製作年/公開日 2007年 / 2007年10月27日 製  作  国 日  本
監      督 堤 幸彦 上 映 時 間 115分
公開時コピー  伝説の4コマ漫画映画化!  笑いあり、涙ありの怒濤のエンターテインメント!
最初に観たメディア
 Theater  Television  Video
キ ャ ス ト
 中谷 美紀 [as 森田幸江]
 阿部 寛 [as 葉山イサオ]
 遠藤 憲一 [as あさひ屋マスター]
 カルーセル麻紀 [as 福本小春]
 蛭子 能収 [as 新聞販売店主]
 島田 洋八 [as ポン引き]
 松尾 スズキ [as 中年男]
 岡 珠希 [as 中学時代の幸江]
 丸岡 知恵 [as 中学時代の熊本さん]
 Mr.オクレ [as 喫茶店主]
 佐田 真由美 [as 森田秋子]
 アジャ・コング [as 熊本さん]
 竜 雷太 [as 組長]
 名取 裕子 [as 美和子]
 西田 敏行 [as 森田家康]
あ ら す じ  大阪、通天閣を見上げる下町の「パンション飛田」では、元ヤクザの葉山イサオとその内縁の妻森田幸江の部屋からおなじみの音が響いた。イサオが卓袱台をひっくり返す音だ。幸江のためにヤクザから足を洗ったイサオは、仕事もせずに酒とギャンブルに明け暮れる毎日で、気に入らないことがあるとすぐに卓袱台をひっくり返すのだった。見るに見かねた隣のおばちゃん小春にイサオと別れるように勧められようが、幸江が働く食堂あさひ屋のマスターにプロポーズされようが、幸江はイサオと一緒にいられるだけで幸せだった。
 そんな幸江はある日、医者からおめでたであると告げられる。しかし、そのことを喜んでイサオに報告すると、イサオは何も言わずに幸江の前から姿を消してしまう。失意の幸江は数日後歩道橋から転落してしまい、制止の間を彷徨うほどの大怪我を負ってしまうが・・・・・。
たぴおか的コメント  阿部ちゃんと中谷美紀の共演とあって期待していた作品だが、「『嫌われ松子の一生』のハッピーエンド版」が最も端的に作品を言い表した言葉だろう。そもそも原作が4コマ漫画だけに、今回の長編ストーリーは当然オリジナルだろうから、主演が中谷美紀であることと彼女がイサオから理不尽な扱いを受けるのを見れば、『松子』を連想するのは当然の成り行きだろう。イサオにスローモーションで回された卓袱台をひっくり返すシーン(計3回)では、台上に置いてあった食べ物が宙を舞う様子と、それを見つめる幸江の表情が実に面白く、そのたびに笑ってしまった。その他にも随所にギャグがちりばめられていて、決して退屈する作品ではないのだが、腑に落ちない点が少なくないのも事実。昔は普通にしゃべっていたイサオがなぜあれほどに寡黙になってしまったのか、そして、昔は優しかったイサオがなぜ今はああなのか、加えて、ヤクザ時代はストレートのロン毛だったイサオが、なぜヤクザから足を洗ってからパンチパーマにしたのか、などなど。ちなみに、阿部ちゃんには『デュエリスト』の“悲しい目”を彷彿とさせるようなロン毛は絶対に似合わないと思う(笑)。