File No.0623
製作年/公開日 2007年 / 2007年11月10日 製  作  国 日  本
監      督 平山 秀幸 上 映 時 間 108分
公開時コピー  花のお江戸は毎日が愉快で大騒ぎ!
最初に観たメディア
 Theater  Television  Video
キ ャ ス ト
 中村 勘三郎 [as 弥次郎兵衛]
 柄本 明 [as 喜多八]
 小泉 今日子 [as お喜乃]
 ラサール石井 [as 梅八]
 笑福亭松之助 [as 与兵衛]
 淡路 恵子 [as おきん]
 間 寛平 [as 奉行]
 松重 豊 [as 地廻りの太十]
 山本 浩司 [as 地廻りの甚八]
 吉川 晃司 [as 沓脱清十郎]
 鈴木 蘭々 [as 清十郎の妻・菊]
 星野 亜希 [as 花魁・おちみ]
 藤山 直美 [as お仙]
 國村 隼 [as 代貸]
 笹野 高史 [as お喜乃の父・杢兵衛]
あ ら す じ  江戸時代、おおさかで“てれすこ”と呼ばれる生き物が捕獲され、人々の話題を集めていた頃。品川の遊郭「島崎」の売れっ子花魁お喜乃に想いを寄せる新粉細工職人弥次郎兵衛は、お喜乃に頼まれて本物そっくりの指を新粉で作っていた。お喜乃はその「指」を、なじみの客に「想いの深さをの証の切り指」だと偽って渡し、金をせしめていたのだ。
 売れない歌舞伎役者の喜多八は、「仮名手本忠臣蔵」の見せ場「松の廊下」で、高師直を刺し殺すという大失態を演じてしまい、観客からの怒濤のような野次や罵声を一身にに浴びてしまう。落胆した喜多さんは島崎を訪れるが、庭の松の木に縄をかけて首をくくろうとする。ところが、ちょうどその時、お喜乃が弥次さんに「病に倒れた父親に一目会うために沼津に行きたいから足抜けを手伝って欲しい」と頼んでいる最中だった。弥次さんは惚れたお喜乃の頼みとあって二つ返事で引き受けるのだが、その窓の外では喜多さんが首を吊っている真っ最中だった!
 思わぬ形で幼馴染みの弥次さんに再会した喜多さんは、上方でもう一度芝居の勉強をしたいと、弥次さんとお喜乃の沼津行きに同行したいと頼み込む。弥次さんは喜多さんの同行を渋ったが、酒には絶対に手を出さないという条件付きで喜多さんの頼みを聞き入れる。そして、2人は協力して遊郭からお喜乃を足抜けさせることに成功する。こうして、弥次さん・喜多さんとお喜乃の珍道中が始まるのだった・・・・・。
たぴおか的コメント  「てれすこ」っていうのが一体何物なのかがずっと疑問だったのだが、落語の題目だということを某Webサイトで知った。この他にも、「狸賽」や「野晒し」といった落語ネタがふんだんに盛り込まれているらしい。そのためか、全体的に継ぎ接ぎな印象は否めない。とは言っても、弥次さん・喜多さんと花魁のお喜乃の珍道中がテンポよくコミカルに描かれていて、最後まで退屈することなく安心して観ることができる軽妙な作品だ。中村勘三郎の弥次さんと柄本明の喜多さんのコンビを筆頭に、とにかく配役が見事にマッチしている。そして、小泉今日子がまたいい。彼女の往年はアイドルとして超一流だったが歌手としては二流〜三流で、正直あまり好きな芸能人ではなかったのだが、彼女が演じるキャラクターにはなぜか思い切り惹かれてしまう。