File No.0631
製作年/公開日 2006年 / 2007年11月23日 製  作  国 韓  国
監      督 アン・パンソク 上 映 時 間 110分
公開時コピー  あなたをずっと  待っていたのに
最初に観たメディア
 Theater  Television  Video
キ ャ ス ト
 チャ・スンウォン [as キム・ソノ]
 チョ・イジン [as イ・ヨナ]
 シム・ヘジン [as ソ・キョンジュ]
 ソン・ジェホ [as ソノの父]
 ユ・ヘジン [as ソノの義兄]
あ ら す じ  2001年の平壌。キム・ソノは芸術団のホルン奏者で、彼には祖国解放戦争勝利記念館でガイドをしているヨナという恋人がいた。平穏な毎日を送る彼らに、ある日転機が訪れる。祖国解放戦争で戦死したはずの祖父が韓国で生きており、祖父から手紙が届き始めたことが保衛部にばれてしまったのだ。捕らえられば強制労働は必至という状況で、ソノの両親は韓国の祖父の元への亡命を決意する。ソノは必ず迎えを送ると約束し、ヨナにしばしの別れを告げるのだった。
 ソウルでは資産家として成功した祖父が既に亡くなっており、ソノはヨナを呼び寄せるために有り金すべてを手配師に支払った。ところが、その手配師は詐欺師で、ソノはヨナを呼ぶ術を失って途方に暮れる。そんなソノを助けたのが、料理店で働くキョンジュだった。以来、ソノはヨナの脱法区資金を作るために必至で働く。ところがそんな折に、思いがけない知らせが届く。それは、ヨナが結婚してしまったというものだった。ソノはヨナを恨み、やがてキョンジュとの新たな人生を送る決意をする。どころが、キョンジュと結婚し、店も繁盛して幸せを手に入れたかと思った矢先、ヨナが脱北して韓国に来たという知らせが入る・・・・・。
たぴおか的コメント  久しぶりにスッキリした作りで、ゴテゴテと飾らないシンプルな韓流作品。北朝鮮のソノとヨナが、一時は南北の境界に隔てられて再会するというものだが、日本では簡単に「脱北」と言っているが、それがどれほどの苦労を伴うものなのか、蒙を啓かれた気がする。
 今回の主役・ヨナを演じたチョ・イジンは、たとえばソン・イェジンのような万人が認める美人とは言い難いが、それでいてなぜか惹かれてしまう不思議な魅力の持ち主。それに対して、ソノを演じたチャ・スンウォンは、どうしても私の会社の同じ部署にいたK君に見えてしまい、真剣な場面であってもどうしても滑稽に感じてしまった。ただただ健気なヨナが愛おしくて、こんな気持ちになったのは『私の頭の中の消しゴム』以来久しぶりだ。ラストも下手に技巧を凝らすことなく、ある意味平凡ではあるが自然な終わり方で納得できる。ただひとつ不満だったのは、上映が始まって30分も過ぎて入場してきたオバサン。場内はガラガラだったのに、わざわざ私のすぐ隣の席に陣取って、それだけなら文句を言う筋合いでもないのだが、いちいち映画の中の台詞を復唱したり、可笑しくもなんともないシーンでひとり笑っていたり・・・・・気が散って仕方なかった。