評     価  

 
       
File No. 0645  
       
製作年 / 公開日   2007年 / 2007年12月22日  
       
製  作  国   日  本  
       
監      督   橋本 一  
       
上 映 時 間   128分  
       
公開時コピー   女は、負ける戦をしてはならぬもの。  

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最初に観たメディア  

Theater

Television

Video
 
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キ ャ ス ト   和央 ようか [as 茶々]
寺島 しのぶ [as 小督]
富田 靖子 [as はつ]
高島 礼子 [as 大蔵御局]
余 貴美子 [as 北政所]
原田 美枝子 [as お市の方]
中丸 新将 [as 長曽我部盛親]
高橋 長英 [as 前田玄以]
中林 大樹 [as 豊臣秀頼]
黄川田 将也 [as 真田幸村]
メイサツキ [as きく]
谷村 美月 [as 千姫]
松重 豊 [as 本田佐渡守]
中村 獅童 [as 徳川家康]
渡部 篤郎 [as 豊臣秀吉]
松方 弘樹 [as 織田信長]
 
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あ ら す じ    織田信長の妹お市の方が浅井長政へ嫁いでもうけた、茶々はつ小督の3人の娘たち。長政が信長に攻め殺され、お市の方と3人の娘は織田家の重臣柴田勝家の元に身を寄せる。しかし、信長亡き後、勝家も羽柴秀吉に滅ぼされ、お市の方は自害してしまう。こうして、3人は秀吉の囚われ人として暮らすこととなった。しかし、やがて小督とはつは嫁いでいき、茶々は秀吉の元にひとり残されてしまう。そして、そんな茶々に秀吉の奥を束ねる大蔵卿の局は、秀吉の世継ぎを産むようにと告げるのだった。
 秀吉は茶々にとっては憎い敵であり、秀吉の側に上がることは秀吉を討つ機会も増えると、側室の話を受け入れる。しかし、あまりに無邪気に彼女を愛おしむ秀吉の心情に触れて、茶々の殺意は次第に薄れていく。そして、天下人である秀吉の世継ぎを産むことに生き甲斐を見いだしていった。ところが、ほどなく誕生した第一子の鶴松は、茶々の留守中に謎の死を遂げてしまう・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    織田信長の妹・お市の方の長女茶々の一生を、間延びしないように要点だけ押さえつつ、128分の尺にうまく収めていると思う。信長や秀吉、家康を主人公にしたドラマは数多いが、彼らを茶々という女性の目を通して描いているのは、今までになくちょっと新鮮に感じた。が、主演の和央ようかが、発声方法からして完全に宝塚の男役そのものなのだ。私個人としてはそれも悪くないと感じたが、彼女を受け入れがたいと思う観客は多いだろう。「元宝塚のトップスター、衝撃のスクリーンデビュー」は話題としてはともかく、今まで女性を演じた経験がない彼女を起用するのはどう考えてもあまりにリスキーだ。決して彼女の演技が下手というわけではなく、彼女をもってきた制作側の意図が完全に裏目に出たということだろう。周囲を寺島しのぶや高島礼子といった芸達者で固めているために、なんだか和央ようかが気の毒に感じてしまった。男性陣では、粗野な面だけを強調したような松方信長もどうかと思うが、家康の渡部篤郎はともかく、家康が中村獅童というのはあまりに貫禄不足。彼には明智光秀のような役柄の方がが似合っている。