File No.0667
製作年/公開日 2006年 / 2008年01月26日 製  作  国 イギリス
監      督 ショーン・エリス 上 映 時 間 102分
公開時コピー  時間が止まった世界。
 ボクの恋は加速する。
最初に観たメディア
 Theater  Television  Video
キ ャ ス ト
 ショーン・ビガースタッフ [as ベン]
 エミリア・フォックス [as シャロン]
 ショーン・エヴァンス [as ショーン]
 ミシェル・ライアン [as スージー]
 スチュアート・グッドウィン
 マイケル・ディクソン
 マイケル・ラムボーン
 マーク・ピッカリング
あ ら す じ  美大生のベンは、恋人のスージーに自分から別れを切り出した。しかし、やはりやり直したいとスージーに連絡を取るが、彼女には既に新しい恋人がいた。ベンはショックで不眠症に陥ってしまう。そんなある夜、ベンはスーパーマーケットが夜間スタッフを募集していることを知り、早速眠れない夜をバイトに充てることにした。
 ベンはレジ係のシャロンやバリー、マット、それに新入りのブライアン・“カンフー”らと共に8時間を過ごすことになった。そして、既に不眠が2週間も続いたある日、周囲の時間が完全に止まってしまう。ベンは止まった時間を利用して、店に訪れている女性客のデッサンを描いた。そして、そんな中でシャロンの美しさに気づき、次第にベンの中でシャロンの存在が大きくなっていく。それはシャロンもまた同じで、2人は互いに相手を特別な存在と意識するようになった。
 店長ジェンキンズの誕生パーティに店員一同が招かれ、ベンはシャロンを誘ってパーティ会場を訪れるが、そこで別れたスージーと思いがけなく再会する。スージーは、すでにシャロンに対して気持ちが向いてしまったベンに、もう一度やり直したいと突然キスする。それを目撃してしまったシャロンは、ベンの前から姿を消してしまう・・・・・。
たぴおか的コメント  単館作品では珍しく(もしかしたら初めてかも)公開初日の初回を観てきたが、それほど期待が大きかった作品。劇場へ着くと、すでに最後列の通路に立ち見客がいたのには驚いた(ちなみに私はすでに6日前に席は確保してあった)。そして、見事に期待を裏切らない内容だった。監督はファッション・フォトグラファー出身とあってか映像が斬新・軽妙で、オープニングからいきなり引き込まれ、ラストシーンの美しさには思わず溜息を漏らしてしまいそうだった。そして、この心地よい余韻にしばらく浸っていたい、そう感じる作品。残念ながらその心地よさは、次に観た『人のセックスを笑うな』で完膚無きまでに蹴散らされてしまったが。
 主人公のベンに扮するショーン・ビガースタッフは、甘いマスクとちょっと頼りなさそうなところが魅力的で、女性が観たら「可愛い」と言いたくなりそうな、そんな俳優。そして、彼の周囲を固める俳優陣は店長を筆頭にどいつもこいつもクセのあるキャラクターで、場内からは笑いが絶えなかった。また、相手役のエミリア・フォックスだが、普段ならば正直あまり好きになれないタイプの女優なのだが、この作品では魅力的なシャロンを演じていた。まだ始まったばかりとは言え、今年観た作品の中では間違いなくトップに位置する作品だ。