File No.0671
製作年/公開日 2007年 / 2008年01月26日 製  作  国 日  本
監      督 平川 雄一朗 上 映 時 間 129分
公開時コピー  ひとりじゃない。
最初に観たメディア
 Theater  Television  Video
キ ャ ス ト
 岡田 准一 [as シンヤ]
 宮ア あおい [as 鳴子/寿子]
 伊藤 淳史 [as 雷太]
 平山 あや [as みゃーこ]
 緒川 たまき [as ジュピター]
 塚本 高史 [as ゆうすけ]
 西田 敏行 [as モーゼ]
 三浦 友和 [as リュウタロウ]
あ ら す じ  ギャンブルにはまって借金まみれとなり、闇金からは毎日のように取り立てが訪れて脅迫まがいの催促に苦しむシンヤ。まとまった金の返済を迫られた彼は、ついにオレオレ詐欺に手を染める。そして、一人の老婆を騙すのだが、彼女との間に不思議な心のつながりが生まれ、思うように金を用立ててもらえなくなってしまう。そんなシンヤはある日、浅草で寿子に出会う。彼女は、若かりし日の母親・鳴子の恋の跡ををたどるため、鳴子がコンビを組んでいたという売れない芸人・雷太を探していた。
 25歳で崖っぷちアイドルのみゃーこを応援する、アキバ系アイドルオタクのゆうすけたち3人組は、みゃーこのイベントに訪れるが、会場には3人以外は誰もいなかった。そんなみゃーこがテレビのゴールデンタイムに出演することになるが、それがとんでもない汚れ役だった。そこでゆうすけは、何十人もの名を使って、みゃーこを応援する書き込みをするが、これが功を奏してみゃーこが大ブレイクするチャンスが訪れるのだが・・・・・。
 エリートサラリーマンのリュウタロウはある日、大ボラ吹きのカリスマ・ホームレス“モーゼ”に出会う。妻を亡くし、息子は家を飛び出したきりで連絡もしてこない、そんな生活を投げ出して、リュウタロウはモーゼに憧れて段ボール生活を始めてしまう・・・・・。
 一見無関係に見えるダメダメな陰日向の人々の人生が少しずつ交わり合い、やがては一つに重なり合う瞬間が訪れる・・・・・。
たぴおか的コメント  言わずと知れた、劇団ひとり原作の同名ベストセラー小説を映画化した作品。原作は読んでいないが、この作品を観る限りは劇団ひとりの作家としての力量はなかなかのものだと思う。もっとも、原作未読の私には文才の有無までは知る由もないが。映画としての出来映えは、可もなく不可もなくといったところだろうか。岡田准一と西田敏行のダメダメぶりは見事なもので、特に西田敏行は何を演じさせても見事にこなす芸達者な俳優だ。とは言っても、個々のピースが素晴らしければ出来上がるジグソーパズルも素晴らしいかというと、そう簡単にはいかないのが物事の常。たしかに、そう繋がるのかと感心させられたのは事実だが、それは感動とは別物で、少なくとも私は登場人物のだれにも感情移入することはできなかったし、おそらくは何ヶ月かたった時には、他の作品の群れに埋もれて印象も薄れてしまうだろうと思う。ただ、一度原作を読んでみたいという気にはなったから、原作者・劇団ひとりにとってはまずまず成功の作品だと言っていいだろう。