評 価
File No.
0689
製作年 / 公開日
2007年 / 2008年01月26日
製 作 国
日 本
監 督
井上 春生
上 映 時 間
75分
公開時コピー
「今朝、見ず知らずのお姉さんが訪ねてきました。
お姉さんは、火星人でした。
なにか、捜し物をしているようです。」
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最初に観たメディア
Theater
Television
Video
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キ ャ ス ト
池脇 千鶴
[as 小暮かりん]
市川 由衣
[as 小暮もも]
石川 伸一郎
[as 箭内聡]
島田 律子
[as 小暮妙子]
宇崎 竜童
[as 小暮浩二]
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あ ら す じ
父
浩二
と2人で暮らす
小暮もも
は、幼い頃に嗅覚を失うという障害ハンディを負っているにもかかわらず、フードコーディネーターという仕事に就いていた。ある日、浩二が仕事で長期間家を留守にしている時に、大きなトランクを携えた見たこともない若い女性が訪れる。彼女は「
小暮かりん
、25歳」と名乗り、浩二から「困ったときは妹のももを頼るように」とのメモを渡されていたのだった。
ももは突然の姉と名乗る女性の出現に大いに戸惑った。それもそのはず、彼女には自分に姉がいたなどという記憶は全くなかったからだ。そして、その日以来かりんに振り回される生活が始まった。一方的に蘊蓄を語るかりんとは会話も成立せず、街灯ばかりを写した大量のポラロイド写真を音符だと言うかりんは、ももにとってはまるで火星人のように理解不能な相手だった。しかし、ある時浩二から送られてきたメールによって、ももはかりんが自閉症のひとつアスペルガー症候群であることを知らされる。そして、ももの鼻が利かなくなったのは自分のせいであり、ももにお詫びをしたいというかりんに、ももの彼女に対する気持ちが次第に変わっていくのだった・・・・。
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たぴおか的コメント
あまり期待していなかったのだが、いい意味で予想を大きく裏切られた。昨年公開された、ジョシュ・ハートネットとラア・ミッチェルの『モーツァルトとクジラ』でもアスペルガー症候群が描かれていたが、この作品では池脇千鶴が素晴らしい演技を見せてくれている。かつて、母が脳卒中で倒れたのを発見しながら救急車を呼ぶこともできなかったというトラウマを抱え、その傷に触れられた時の激昂する様は鬼気迫るものがあり、観ていて背筋に寒気が走る。他人とコミュニケーションが取れないことを知りながら敢えて妹ももを訪ね、そして、妹であるももに子守歌を聞かせてあげたい一心で必死にポラロイドを探す、そんなかりんの気持ちが伝わってきて胸が熱くなる。そして、一方のももを演じた市川由衣も、池脇に見劣りすることのない演技を見せてくれている。最初はかりんに振り回されて敬遠しながらも、次第にかりんへの気持ちが変わっていく妹ももがいじらしい。彼女が主演した『NANA2』をDVDで観てみたくなった。