評     価  

 
       
File No. 0698  
       
製作年 / 公開日   2007年 / 2008年03月08日  
       
製  作  国   アメリカ  
       
監      督   ケネス・ブラナー  
       
上 映 時 間   89分  
       
公開時コピー   男の嫉妬は
世界を滅ぼす。
 

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最初に観たメディア  

Theater

Television

Video
 
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キ ャ ス ト   マイケル・ケイン [as アンドリュー・ワイク]
ジュード・ロウ [as マイロ・ティンドル]
 
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あ ら す じ    ロンドン郊外の豪華な邸宅へシトロエンで訪れた男マイロ・ティンドルと、彼の来訪を監視カメラで見守る男アンドリュー・ワイク。ティンドルはワイクの妻マギーの不倫相手で、ワイクに対してマギーとの離婚を要求するのが目的だった。当たり障りのない会話から始まって、話題はいよいよ核心に迫る。なぜマギーと離婚しないのかと尋ねるティンドルに、ワイクは意外にもマギーと別れたいという。そして、ワイクはある提案をティンドルが受け入れることを条件に、マギーとの離婚に承諾するという。
 その条件とは、ワイクが所有する時価100万ポンドの宝石の保険金を搾取するために、ティンドルが偽の強盗犯を演じるというものだった。ティンドルはマギーをに加えて盗んだ宝石を売った大金を手に入れることができ、ワイクは盗まれた宝石に掛けた保険で現金を手に入れることができるという。ワイクの巧妙な話術に乗せられたティンドルは、この提案を受諾してワイクの考えたシナリオ通りに宝石を手に入れる。すると、ワイクの態度は豹変した。彼には、宝石も妻もティンドルに譲り渡すつもりなど微塵もなかったのだ。そして、本来は強盗に扮するティンドルが持つはずだったリボルバーをティンドルに向け、ワイクはトリガーを引く。こうして、2人の本当のゲームの火蓋が切って落とされるのだった・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    1972年に『探偵<スルース>』として映画化された名作戯曲を、ジュード・ロウがプロデュースして再映画化した作品。前作で若い美容師マイロ・ティンドルを演じたマイケルケインが今回は作家アンドリュー・ワイクを演じている。『探偵<スルース>』というタイトルだけは知っていたが中身は全く知らず、本作がその作品のリメイクであることも全く知らずに観たのだが、これが予想外に面白かった。登場人物がマイケル・ケインとジュード・ロウの完全に2人だけというのも珍しいが、中身は先の読めない手に汗握る緊迫感に満ちていて、スクリーンから片時も目が離せない。マイケル・ケインの年輪を感じさせる余裕の演技はさすがで、一方のジュード・ロウが一筋縄ではいかないティンドルを素晴らしい演技で魅せてくれる。老獪なアンドリュー・ワイクと、狡猾なマイロ・ティンドルが繰り広げるスリルに満ちた知的ゲーム、それは本来決して相手を物理的に傷つけてはならないものだったはず。しかし、その暗黙の了解が最後に破られるのだが、破ったのはワイクなのかティンドルなのか?興味のある方は、是非結末を劇場で確認していただきたい。