評 価
File No.
0700
製作年 / 公開日
2007年 / 2008年03月08日
製 作 国
日 本
監 督
石井 康晴
上 映 時 間
120分
公開時コピー
運命を賭けた、最後の仕掛けがはじまる。
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
最初に観たメディア
Theater
Television
Video
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
キ ャ ス ト
山下 智久
[as 黒崎]
堀北 真希
[as 吉川氷柱]
加藤 浩次
[as 白石陽一]
市川 由衣
[as 三島ゆかり]
大地 真央
[as さくら]
竹中 直人
[as 石垣徹]
飯島 直子
[as 桶川レイコ]
笑福亭 鶴瓶
[as 綿貫]
田山 涼成
[as 桃山哲次]
奥貫 薫
[as 早瀬真紀子]
岸部 シロー
[as 御木本]
哀川 翔
[as 神志名将]
山崎 努
[as 桂木敏夫]
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
あ ら す じ
かつて詐欺の被害に遭い家族を失った
黒崎
は、詐欺師のみを騙す詐欺師“クロサギ”となった。家族の敵である
御木本
を追う黒崎は、詐欺師の大御所
桂木
からの情報で、会社社長の
桶川レイコ
からの依頼を受ける。ターゲットは、彼女から数千万を贈答詐欺で騙し取った
石垣徹
だった。
石垣は日本の景気回復を10年遅らせた男として、
神志名
ら警察もまた追っていた男だった。黒崎は手始めにカードを用いた詐欺を石垣に仕掛けるが、これに掛かったのは石垣の部下で、彼は石垣のバックである暴力団に殺されてしまい、死体となって発見される。
これにショックを受けた黒崎は、再び桂木から石垣に関する情報を入手しようとする。桂木は黒崎に、失敗したらクロサギを辞めることを言い渡した上で、銀座のナンバーワン・ホステスである
さくら
に会うように黒崎に指示するのだった・・・・・。
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *
たぴおか的コメント
同名ドラマを映画化した作品だが、もちろん私は元となるドラマは観ていない。ただ、「詐欺師を騙す詐欺師」というのに惹かれ、さぞかし緊迫した頭脳戦が見られるのかと期待したのだが・・・・・ジャニーズ主演の作品にそこまでのレベルを期待したのが誤りだった。私が詐欺を扱った小説のバイブルと崇める、高木彬光の『白昼の死角』ほどの高度な詐欺を期待していたわけではないが、それにしても肝心の詐欺の手法があまりにお粗末過ぎて、子供騙しにもならない。最後に竹中直人扮する石垣をハメたのは詐欺でも何でもなく、石垣が振り出した手形を買い取って彼のバックの暴力団が経営する金融会社で手形を割っただけ(唯一、本物の手形に偽造手形を混ぜたのが詐欺的な要素かもしれないが)という、実に合法的な商行為だ。そのため、黒崎がOA機器の営業を装って石垣に近づいたのが、まったく無意味な行動になってしまっている。また、石垣が目論む「日本経済を揺るがす巨大詐欺」(←オフィシャルサイトより抜粋)というのが、最新のOA機器を手形で購入して横流しし、会社を倒産させて手形の支払いを逃れるという、単なるバッタ屋に毛が生えた程度の驚くべき安直な方法とは呆れ果て、その誇大広告には腹立ちすら覚える。とにかく、これほど杜撰な脚本を書くとは、脚本家の知識のなさは明々白々で、人選を誤ったとしか言いようがない。頭脳戦を期待せずに単なるドラマとして観るならば、まぁ退屈しない出来ではあるのだが。