評     価  

 
       
File No. 0701  
       
製作年 / 公開日   2008年 / 2008年03月15日  
       
製  作  国   日  本  
       
監      督   本木 克英  
       
上 映 時 間   117分  
       
公開時コピー   ソックス、
私のそばにいてくれて、
ありがとう。
 

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最初に観たメディア  
Theater Television Video
 
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キ ャ ス ト   田中 麗奈 [as 斉藤あかり]
加瀬 亮 [as 星進]
福田 麻由子 [as 子ども時代の斉藤あかり]
佐藤 祥太
池脇 千鶴 [as 井上ゆうこ]
相築 あきこ
布施 明 [as 星真一]
ピエール瀧
大沢 あかね
海老瀬 はな
藤井 美菜
笹野 高史
高島 礼子 [as 斉藤芙美子]
豊川 悦司 [as 斉藤祐市]
 
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あ ら す じ    函館に住む14歳の斉藤あかりは、将来を嘱望された優秀な医師である父・祐市と母・芙美子の愛情を受けて育った。しかしある日、母芙美子が倒れて入院してしまう。母の入院が長期に及ぶと知って寂しさに浸っていたあかりだったが、彼女の前に一匹の子犬が現れる。芙美子の提案で子犬はソックスと名付けられ、芙美子はあかりに犬を飼うときは犬と「10の約束」をしなければならないと教えるのだった。
 突如訪れた母親との別れの悲しみからあかりを救ってくれたのは、母の形見ともいうべきソックスだった。そして、同級生でクラシックのギタリストを目指す星進の優しさもまた、彼女を癒してくれた。ところが、祐市の札幌への栄転が決まり、新居が決まるまではペットが飼えないと言われ、あかりはソックスを進に預けて札幌で暮らすことになった。
 進がフランスに留学することとなり、あかりは祐市に空港まで送ってもらうはずだった。ところが、当日祐市は休日にもかかわらず病院から突然呼び出され、あかりとの約束を破らざるを得なかった。あかりを傷つけてしまい、その原因を作った病院の体質にも納得できない祐市は、病院を辞めて函館の家を買い戻し、開業医として新たな生活をあかりとソックスと共にスタートさせるのだった・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    あまりにストレートで素直な作りには、私のようなひねくれた人間は物足りなさを感じてしまうが、それでもソックスが息を引き取るシーンでは目が潤んでしまった。やはり、動物と子供を主人公に描いた作品はズルイ(笑)。必ず、制作者側の意図にまんまと乗せられて、クライマックスでは目頭が熱くなる。おそらく、100人に見せて100人を泣かせるような作品を作ることは難しいが、動物を主人公にすればある一定レベルの作品を作るのはさほど難しくないのかもしれない。周囲にいた女性陣は皆涙していたようで、特に私の右隣の女性は号泣していて、館内に灯りが点いた時にも両手で顔を覆ったままだった。
 ただ個人的には、どういう役柄を演じていても田中麗奈という女優にはどうしても感情移入できず、福田麻由子が演じた子供時代の前半の方が圧倒的に好きだ。ソックスが死ぬシーンがもちろんクライマックスなのだが、その後あかりが結婚するまで引っ張ったのはいかがなものか。私にとっては、盛り上がった感動をクーリング・ダウンする以外の何物でもない気がした。ちなみに、あかりの結婚相手である星進の父親役で布施明が出演しているが、結婚式で歌う賛美歌では彼の声だけがやたら際だって聞こえてしまい(彼の声量だと、普通に歌っても群を抜いて聞こえてしまうのは当然なのだが)、あたかもここぞとばかりに自分の存在感をアピールしているかのように思えて、ちょっと笑ってしまった。