評     価  

 
       
File No. 0704  
       
製作年 / 公開日   2007年 / 2008年03月22日  
       
製  作  国   日  本  
       
監      督   筧 昌也  
       
上 映 時 間   113分  
       
公開時コピー   生き方はお任せします。
最期はお任せください。
 

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最初に観たメディア  

Theater

Television

Video
 
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キ ャ ス ト   金城 武 [as 千葉]
小西 真奈美 [as 藤木一恵]
富司 純子 [as かずえ]
光石 研 [as 藤田敏之]
石田 卓也 [as 阿久津伸二]
村上 淳 [as 青山]
奥田 恵梨華 [as 竹子]
吹越 満 [as 大町健太郎]
 
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あ ら す じ    千葉が現れるのは人が死を迎える7日前で、7日間の観察の結果でその人間の死を“実行(=死)”か“見送り(=生かす)”かを判定する死神だった。仕事はさっさと済ませてCDショップで人類最大の発明であるミュージックを鑑賞するのが楽しみという、一風変わった死神の今回のターゲットは、とある電機メーカーに勤める苦情処理係のOL藤木一恵だった。早速ターゲットに接触した千葉は観察の結果、一恵に対して“見送り”の判定を下す。死を免れた一恵は、プロデューサーの大町の目に留まり、歌手デビューを果たす。
 千葉は、舎弟の阿久津を介してターゲットであるヤクザ藤田敏之に接触する。藤田は、幼い頃に父を亡くし母親に捨てられた阿久津から親以上にに慕われていたが、死を賭して敵討ちに挑もうとしていた。千葉は、そんな藤田に対して“実行”の判定を下す。
 千葉が訪れたのは海沿いの美容室で、彼の今回のターゲットは70歳になる美容師のかずえだった。髪を切りに訪れた千葉を見たかずえは、なぜか千葉が死神であることを見抜いていた。そして、自分に死期が訪れていると悟ったかずえは、千葉にある願い事をするのだった・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    小西真奈美編、光石研編、富司純子編の3部構成になっていて、途中までそれらは全く独立した話かと思っていた。けれども、ある時点から3つのストーリーがどういう結びつき方をしているかがわかり、その構成の巧みさには感心させられた。金城武扮する死神がどこか滑稽で、ナンパと難破、醜いと見にくいを取り違えるたり、雨男と雪男を混同したりするのは、予想していてもつい笑ってしまう。また、サービスカットとしか思えないボウリングのシーンでは、ドラマ『ゴールデンボウル』で見せてくれたプロ顔負けの見事な投球を再び観られて得した気分だ。対する小西真奈美が、幸薄く儚い女性藤木一恵を素晴らしい演技で魅せてくれてており、彼女の女優としての資質の高さが伺われる。ちなみに、作品の主題歌も彼女が歌っていて、藤木一恵の名でCDもリリースされるとのこと。また、今までは『明日への遺言』の岡田夫人のような役柄のイメージしかなかった富司純子だったが、この作品で全く違う一面を知ることができた。ただ、細部の設定の甘さ、特に時代考証にはかなりの粗が見られるために、ついつい年代を錯誤してしまうのが欠点だろう。