評     価  

 
       
File No. 0708  
       
製作年 / 公開日   2007年 / 2008年03月08日  
       
製  作  国   日  本  
       
監      督   河合 勇人  
       
上 映 時 間   88分  
       
公開時コピー   あなたの夢の中にいたい  

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最初に観たメディア  

Theater

Television

Video
 
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キ ャ ス ト   山本 未來 [as 五木尚美]
キム・レウォン [as ソン・スンウ]
戸田 恵子 [as 江崎絹代]

パク・ジョンス [as ソン・ユナ]
笹野 高史 [as 五木宗一郎]
柄本 明 [as 不動産屋主人]
佐藤 浩市 [as 舞台監督]
石黒 賢 [as 土門竜]
 
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あ ら す じ    人気ジュエリーデザイナーの五木尚美は、韓国に自らのブランド店“NAOMI”の支店を出店するために釜山に訪れていた。彼女の高飛車な態度で商談は破談となってしまうが、彼女にはもう一つ韓国で済ませておくべき用事があった。在日三世の尚美は、先祖の墓参りを父宗一郎からも頼まれていのだった。ところが、桜が満開の墓苑で迷ってしまっい、たまたまスケッチに訪れていた小学校教師のソン・スンウとその教え子たちに助けられる。そして、スンウは尚美に一目惚れしてしまうのだった。
 日本に戻った尚美は、恋人のカメラマン土門竜に結婚をせがむ。しかし、土門には妻がいたため、のらりくらりと尚美の要求から逃げていた。しかし、そんなふたりの関係に決定的な転機が訪れる。土門の妻が心臓発作で倒れたことを機に、土門は尚美に別れを告げた。ショックを受けた尚美に追い打ちをかけるかのように、泥沼不倫のスキャンダルが報じられてしまう。尚美は、ほとぼりが冷めるまで奈良の両親の元に身を隠すのだった。
 そんな尚美の元へ、東京から一通の手紙が転送されてくる。それは、韓国のスンウからの、彼の思いが真摯に込められたラブレターだった。手紙を読んだ尚美は、スンウに会うために1年ぶりに韓国へと飛ぶのだが・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    前日の『カンフーくん』から一転して、派手さこそないがしっとりとした静かな大人のドラマだ。この作品の出来は、良くも悪くも主役の山本未來の演技にすべてかかっていると言っていい。プライドが高く、すべて自分の思うままにならないと気が済まない主人公の尚美、そして彼女が二度目に訪れた韓国で文字通り人が変わったように豹変してしまう変化を実に自然に演じていて、安心して見ていられる。そして、驚いたのは彼女のハングル語の上手さだ。日本人が喋っているとは思えず、まるで韓国映画を観ているような錯覚に陥ってしまうほどだ。ただ、これは決して作品が悪いわけではないのだが、前日に『カンフーくん』で“黒校長”として悪役を演じていた笹野高史が、次の日には人のいい父親を演じているのを観るのは、実に奇妙な気分になる。ワンシーン役者として数多くの作品に登場する彼のことだから、こういうケースに遭遇するのもやむを得ないのだが。