この週末公開作品で最大の注目作だったが、今ひとつ物足りなかった。主人公エージェント47の親は凶悪犯で、彼を育てたのは教会を追放された修道士だと予告編で説明があったが、本編ではそのあたりには全く触れられていなかった。また、ニカに出会って人間らしい感情に目覚め、自分の暗殺者としての宿命に悩み苦しむのかと思ったのだが、その点に関してはあくまで冷静で感情を差し挟まないのは、やはりゲームから生まれた主人公の限界なのだろうか。それはともかく、ティモシー・オリファント扮するエージェント47が、あの体格にスキンヘッドでは存在感があり過ぎで、あんなに目立つ暗殺者はあり得ない気がする(笑)。まぁ、私には男はどうでもよく(もないのだが・・・)、それよりも目がいってしまったのはニカを演じたオルガ・キュリレンコが。この種の作品に登場する美女は、殺伐とした作品に対する清涼剤の役割もあって不可欠な存在だ。彼女は007の新作『007 / Quantum of Solace』でボンド・ガールに決定しているとのことで、今まで劇場では一度も観たことがない『007』を初めて劇場で観ることになるかもしれない。いや、その前に現在公開中の『蛇男』が先だった。