評 価
File No.
0743
製作年 / 公開日
2007年 / 2008年05月17日
製 作 国
フランス / ド イ ツ / ベルギー / 南アフリカ
監 督
ビレ・アウグスト
上 映 時 間
117分
公開時コピー
27年間囚われた、のちの南アフリカ初の黒人大統領。
今、秘められた感動の実話が明かされる。
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最初に観たメディア
Theater
Television
Video
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キ ャ ス ト
ジョセフ・ファインズ
[as ジェームズ・グレゴリー]
デニス・ヘイスバート
[as ネルソン・マンデラ]
ダイアン・クルーガー
[as グロリア・グレゴリー]
パトリック・リスター
[as ジョルダン少佐]
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あ ら す じ
人種差別主義者の
ジェームズ・グレゴリー
は、最悪のテロリストとされる
ネルソン・マンデラ
が収容されているロベン島に看守として赴任した。そして、彼ら黒人の言葉であるコーサ語がわかるジェームズはマンデラの担当に抜擢され、マンデラが面会者とコーサ語で秘密の会話を交わした際にその内容をスパイするように命じられるのだった。
人種を超えて平和に暮らせる社会を目指している、というマンデラと接触するうち、ジェームズの中に疑問が芽生え始める。本当にマンデラは危険なテロリストなのか?と。彼は危険を冒して、禁制の書である「自由憲章」を手に入れて読み、マンデラの気高い思想に心酔していく。そして、ある年に2年ぶりに面会に来た妻にチョコレートをプレゼントしたいというマンデラの願いを聞き入れるのだが、このことが原因でグレゴリー一家は島で孤立してしまう。
ジェームズは辞任を申し出るが、コーサ語がわかる彼を手放したくない上司に却下され、マンデラの手紙の検閲担当に配属替えとなる。そして80年代に入ると、世界各国でマンデラの長期投獄に対する批判の声があがるようになり、南アフリカに経済制裁が行われるようになる。そして、マンデラはロベン島からポールスムーア刑務所へ移送となり、ジェームズは再びマンデラを担当することになる・・・・・。
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たぴおか的コメント
ネルソン・マンデラは、言わずと知れた南アの黒人解放運動指導者で、1961年にウムコント・ウェ・シズウェ(民族の槍)という軍事組織を作り、その活動がきっかけとなり1692年8月に逮捕され、64年には国家反逆罪で終身刑を宣告されロベン島に収監された。そして、その4年後である1968年に看守としてジェームズ・グレゴリーが就任して以来、マンデラが釈放される1990年までの22年間を描いた作品だ。原題“
GOODBYE BAFANA
”の“
BAFANA
”とは、ジェームズが少年時代に友情で結ばれた黒人少年の名で、おそらくはそのバファナ少年からもらって大切にしていたお守りを、ラストでマンデラに渡すことから付けられた題名だと思われる。
マンデラを主人公にするのではなく、彼の看守の目から見たマンデラを描くことで、より客観的にマンデラ像をうかがい知ることができる。もともと厳格なまでの黒人差別主義者であったジェームズ・グレゴリーをも変えたマンデラのカリスマ性が、デニス・ヘイスバートの演技には充分に発揮されているのが見事。また、マンデラを知るにつれて、それがたとえ白人社会の中で蔑視され敵を生むことにつながろうとも、彼に対して敬意を抱かずにはいられないジェームズをジョセフ・ファインズが好演。夫がマンデラに心酔していくことに不安を抱きながらも、彼を愛し支えていく微妙なグロリアを演じるのが、相変わらず美しいダイアン・クルーガー。3人の演技が織りなす、久しぶりに真っ向から「人間」を描いた力作と言っていいだろう。