評     価  

 
       
File No. 0749  
       
製作年 / 公開日   2008年 / 2008年05月24日  
       
製  作  国   日  本  
       
監      督   内田 けんじ  
       
上 映 時 間   102分  
       
公開時コピー   行方不明の友人、同級生を名乗る探偵、大人の放課後(アフタースクール)には何かが起きる!!
笑って、驚いて、巻き込まれて、グッとくる。驚きエンターテインメント!
 

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最初に観たメディア  

Theater

Television

Video
 
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キ ャ ス ト   大泉 洋 [as 神野]
佐々木 蔵之介 [as 北沢]
堺 雅人 [as 木村]
常盤 貴子
田畑 智子
北見 敏之 [as 大黒]
山本 圭
伊武 雅刀 [as 片岡]
 
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あ ら す じ    母校である中学の教員を務める神野と、一流商社の梶山商事に勤務する木村は、中学以来の親友だった。ある朝、木村は神野が買ったばかりのポルシェを借りて仕事に出かける。木村を見送った神野は、学校が休みのため、今にも産気づきそうな木村の妻(常盤貴子)のためにベビーベッドを準備してあげたりと、事細かに面倒を見る。そして、その夜。木村の妻から神野の部屋に電話があり、今にも生まれそうだが木村がまだ帰って来ないと言う。あわてて家を飛び出した神野は、木村の妻に付き添って病院に行き、彼女は無事女の子を出産した。
 その翌日、部活のために学校へ出勤していた神野のもとに、同期生の島崎を騙った探偵の北沢が木村を探して訪ねてくる。神野は木村が昨日から全くつかまらないと話すと、北沢は神野に1枚の写真を見せた。その朝撮られたという写真には、若い女性(田畑智子)と親しそうに神野から借りたポルシェに乗り込む木村が写っていた。そして、神野は北沢の強引なペースに引きずられて木村探しを手伝うことになってしまう。
 神野は北沢の指示を受け、木村探しを依頼してきた男を尾行することになった。その男はボウリング場に行き、そこで木村が勤務する梶山商事の社長・大黒に会っていた。さらに、大黒の背後には北沢が大金を借りているヤクザの片岡がいることも判明した。ナゼ片岡は直接自分に仕事を依頼しないのかを疑問に思った北沢は情報屋を訪ね、そこで片岡が自ら経営する高級クラブのホステス・あゆみを探していること、そのクラブを梶山商事の人間が頻繁に利用していたことを知る。北沢は木村がヤクザの女に手を出し、妻子を捨てて女と一緒に逃げたのだと考えた。しかし、事件の裏には北沢の知る由もない大きな秘密が隠されているのだった。
 
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たぴおか的コメント    まず最初にお断りしておきたいのは、キャスト欄の常盤貴子、田畑智子、山本圭の役名を記載していないのだが、それは役名がわからないからではなく、敢えて伏せておきたかったためだ。3人の役名を書いてしまうと、おそらくは冒頭からいきなり状況を把握できなくなり、却って意味不明になってしまうだろう。余計な先入観は捨てて観ることをお勧めする(だったら、余計なことは書くなっつーの)。
 作品の前評判は高く、当初上映の予定がなかった地元のTOHOシネマズでも急遽来月から公開が決まったほどだったため、『キサラギ』に近い期待を抱いて観たのだが、結果は今ひとつという印象が強かった。もちろん、つまらないわけではなく、大泉の飄々とした持ち味、世の中をすべて知ったようなふりで斜に構えた佐々木蔵之介を筆頭に、キャスティングがいい。個人的には久しぶりに見た田畑智子が、一段と垢抜けしたかのように光って見えて、さらに好感度がアップした。ラストで事件の真相が明らかにされると、まさにどんでん返しで完全に騙されていたことに気づく。ただ、冷静に振り返ってみると、説明の通らない矛盾する点も見つかるために、不満が残ったことは否定できない。理詰めでストーリーを追うのではなく、登場するキャラクターのそれぞれの思惑がどう絡み合っていてどういう結末をたどるのかを楽しむべき作品なのだろう。