評     価  

 
       
File No. 0750  
       
製作年 / 公開日   2008年 / 2008年05月31日  
       
製  作  国   アメリカ  
       
監      督   アン・フレッチャー  
       
上 映 時 間   111分  
       
公開時コピー   「プラダを着た悪魔」のスタッフが贈るあなたの物語。  

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最初に観たメディア  

Theater

Television

Video
 
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キ ャ ス ト   キャサリン・ハイグル [as ジェーン]
ジェームズ・マースデン [as ケビン]
マリン・アッカーマン [as テス]
ジュディ・グリア [as ケイシー]
エドワード・バーンズ [as ジョージ]
 
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あ ら す じ    職場のボスであるジョージに憧れるジェーンは、子供の頃に花嫁のピンチを救った時から、ブライド・メイド(花嫁付添人)に生き甲斐を感じていた。ある日、2組の挙式がダブルブッキングしてしまい、ジェーンはタクシーをチャーターしてマンハッタンとブルックリンを往復してブライド・メイドの役目を果たしたが、そんな彼女の行動に目を付けた男性がいた。新聞社で結婚式の取材記事を連載している記者ケビンだった。
 ひょんなことから、ジェーンをタクシーで送ることになったケビンは、彼女が忘れていったスケジュール帳を見ると、そこにはブライド・メイドとしてのスケジュールが分刻みでびっしりと書き込んであった。彼は、その手帳を上司に見せ、ジェーンをネタにした記事を書くことを強引に承諾させた。そして、早速ジェーンへのアプローチを開始するのだった。
 一方、ジェーンの元にニューヨークを離れていた妹のテスが訪れる。そして、あろうことかテスとジョージが互いに一目惚れしてしまい、とんとん拍子に結婚が決まってしまった。ジェーンはショックで押しつぶされそうな胸の内をケビンにぶつける。そして、以来ケビンは取材と称してたびたびジェーンを訪ねるようになるが、次第にジェーンを愛おしく感じるようになり、ジェーンを記事のネタにすることに対して後ろめたさを感じるようになる。ジェーンもまた、ケビンに対して心を許すようになっていく。ところが、そんな折りに、ケビンが掲載の延期を頼んだはずのジェーンの記事が新聞に掲載されてしまう・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    『プラダを着た悪魔』もそうだったが、どうも「女性のため」を強調したような宣伝に抵抗を感じてしまい、まったく期待せずに劇場へ行ってみた。予想通り観客の9割は女性で、正直劇場へ行ったことを後悔した。しかも、主人公のジェーンを演じるキャサリン・ハイグルのルックスが私にとっては微妙で、彼女の言動も共感できる点がなく、その時点では完璧に失敗したと思えたのも仕方ないだろう。
 そもそも、他人の結婚式のブライド・メイドが楽しくて27回も務めるなんて理解の範疇を超えているし、その時のドレスを思い出の品と称して大切に持っているなんて、あきれ果てて観ている方が恥ずかしくなってしまった。けれども、気づかないうちに観に来たことを後悔する念は消え去り、ジェーンの微妙に思えたルックスも気にならなくなっていた。特に、バーでケビンと歌うシーンの彼女は、うって変わって魅力的な女性に見えた。「ノー」と言えずに他人の世話ばかり焼いていたジェーンが、ケビンと知り合って一歩成長し、夢のような憧れから卒業して目の前の大切なものに気づく、そんなこの作品の最大のテーマでもあるジェーンが成長する過程が巧く描かれていると思う。
 その相手役ケビンを演じたジェームズ・マースデンだが、『X-MEN』シリーズでは恋人のジーンに死なれたサイクロプス、『魔法にかけられて』ではジゼルを取られて別の女性と結婚するエドワード王子と、とかく愛に恵まれない(?)役柄が多かったが、この作品ではフツーの男性を演じていて、主人公のジェーンよりはケビンの方により共感できる点が多かったが、それは私が彼と同じ男性であるためだろうな。
 後半の展開は読めてしまうし、特に目を見張るようなシーンもなかったものの、クライマックスからラストにかけては悔しいが感動的で胸にグッとくるものがあり、女性が観ればさらに共感・感動できるのかもしれない。少なくとも、私の隣に陣取った女性は泣いていたようだったし。