評     価  

 
       
File No. 0754  
       
製作年 / 公開日   2008年 / 2008年05月31日  
       
製  作  国   アメリカ  
       
監      督   ロバート・ルケティック  
       
上 映 時 間   122分  
       
公開時コピー   その戦略は、天才だけに許される。
圧倒的な数学力でMITの学生が人生を切り開く
実話の映画化。
 

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最初に観たメディア  

Theater

Television

Video
 
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キ ャ ス ト   ジム・スタージェス [as ベン・キャンベル]
ケイト・ボスワース [as ジル・テイラー]
ローレンス・フィッシュバーン [as コール・ウィリアムス]
ケヴィン・スペイシー [as ミッキー・ローザ教授]
アーロン・ヨー [as チョイ]
ライザ・ラピラ [as キアナ]
ジェイコブ・ピッツ [as ジミー・フィッシャー]
ジョシュ・ギャッド [as マイルズ・コノリー]
 
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あ ら す じ    優秀な学生の集まるMITでも一際飛び抜けた成績を誇るベン・キャンベルは、MITを卒業後ハーバードの医学部に進学するつもりでいたが、そのためには30万ドルという学費を用意する必要があった。奨学金の試験を受けてはみたものの、わずか1名という枠に合格するにはインパクトに欠けると告げられてしまう。スーツ・ショップのバイトなどでは到底及ばない金額に、ベンは途方に暮れていた。
 ある日、ミッキー・ローザ教授が、授業での質問に対するベンの答えから、ベンの天才的な数学力に気づく。そして、放課後図書館で勉強していたベンはミッキーの研究室に呼ばれる。そこには、教授の他にジルキアナチョイフィッシャーの4人の学生が集まっており、なにやら秘密めいた研究を行っていた。その研究とは、カード・カウンティングを使ったブラックジャックの必勝法だった。驚くべきことに、彼らの研究は理論にとどまらず、実際にベガスで理論を実践して金を儲けていたのだ。メンバーに誘われたベンは一度は断ったものの、30万ドルを工面しなければならないという現実に加え、メンバーには学内一の美女と言われるジルがいたことから、「学費を稼ぐため」と自分に言い聞かせてメンバーに参加するのだった。
 ベンはミッキーから徹底的にカード・カウンティングのテクニックを教え込まれるが、天才的な数学の才能を持つ彼は習得も早く、ついにラスベガスへ乗り込むこととなった。彼らチームのメンバーはそれぞれの役割に従ってカジノへ潜り込み、ブラックジャックで大金を手にするのだった。そして、あっと言う間にベンは目標である30万ドルを稼ぎ出す。しかし、ベガスでの贅沢な暮らしを覚えてしまった今、ベンはそれまでのふつうの暮らしに戻ることはできなくなっていた。そして、勝ち続ける彼らに対して、カジノの違反者を取り締まるコールがすでに目を付けていたのだった・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    ブラックジャックのルールは知っているつもりだが、今ひとつカード・カウントというテクニックが理解できなかった。その時点で、私は数学の天才ではないと証明されてしまったことになる(笑)。ただ、いくら天才的な数学の才能を駆使しようとも所詮は確率論であって、勝つこともあれば負けることもあるのではないだろうかという疑問が湧いてくる。もっとも、実話をベースにした作品だから、本当にブラックジャックの必勝法を実践した結果、何十万ドルという大金を稼いだことは間違いない。
 映画の日ということで、例によって普段は劇場へ来ないような観客が大勢集まり、ほぼ満席の状態だった。ブラックジャックの真剣勝負かもたらす緊迫感が今ひとつ伝わって来ない気はするが、全体的に軽快なテンポで描かれており、万人受けするタイプの作品だ。主人公は大学生だから、当然若手の俳優が中心になるわけだが、そんな中でローレンス・フィッシュバーン、ケヴィン・スペイシーというベテラン2人を配しているのがいい。ローレンス・フィッシュバーンの圧倒的な威圧感と、ケヴィン・スペイシーの憎らしいまでの狡猾さが作品に厚みを与えている。ベンがコールに捕まって、その後放免されたからには何らかの裏取引があったのだろうと予想していたが、ああいう結末だったとは、ちょっと爽快感を覚えた。果たしてミッキー・ローザ教授の末路やいかに・・・・・?