評 価
File No.
0757
製作年 / 公開日
2008年 / 2008年06月07日
製 作 国
日 本
監 督
橋口 亮輔
上 映 時 間
140分
公開時コピー
めんどうくさいけど、いとおしい。
いろいろあるけど、一緒にいたい。
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最初に観たメディア
Theater
Television
Video
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キ ャ ス ト
木村 多江
[as 佐藤翔子]
リリー・フランキー
[as 佐藤金男]
倍賞 美津子
[as 吉田波子]
寺島 進
[as 吉田勝利]
安藤 玉恵
[as 吉田雅子]
八嶋 智人
[as 諸井康文]
寺田 農
[as 吉田栄一]
柄本 明
[as 安田邦正]
木村 祐一
[as 夏目先輩]
斎藤 洋介
[as 橋本浩二]
温水 洋一
[as 和久井寛人]
峯村 リエ
[as 生方圭子]
山中 崇
[as 小久保健二]
加瀬 亮
[as 田中ツヨシ]
光石 研
[as 弁護士]
田辺 誠一
[as 裁判長]
横山 めぐみ
[as 資産家の母親]
片岡 礼子
[as 小山悦子]
新井 浩文
[as 大間真治]
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あ ら す じ
1993年。
カナオ
と
翔子
は、どこにでもいるような普通の夫婦だった。妻の翔子が小さな出版社で編集者として定職に就いていたのに対してカナオは職を転々とし、そんなカナオを翔子の母
波子
や兄
勝利
とその妻
雅子
らは快く思っていなかった。けれども、翔子のお腹の中には新しい命が宿っており、不安よりもカナオと一緒にいることの喜びの邦画大きかった。
そんなある日、カナオは先輩の
夏目
に呼び出され、夏目の代わりに法廷画家の仕事をやらないかと勧められる。カナオは靴の修理の仕事を辞めて、法廷画家の仕事を始めてみることにした。慣れない法廷に戸惑いながら、記者の安田や先輩画家の吉田、橋本らに囲まれて、次第に法廷画家の仕事にカナオは馴染んでいく。ところが、そんなカナオと翔子に悲しい影を落とす事件が起きるのだった。
1994年。2人の寝室の隅には、子供の位牌と飴玉が置かれていた。初めての子供が生まれてすぐに亡くなってしまったのだった。そして、あまりの悲しみから翔子は次第に心を病んでいく・・・・・。
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たぴおか的コメント
なぜか今まで脇役ばかりだったが、その出演歴は驚くべき作品数に昇るという木村多江の主演作。さすがに無駄に場数を踏んではおらず、微塵の違和感を感じさせることなく、翔子という女性を見事に作り上げている。そして、夫のカナオを演じたリリー・フランキーも、「この役を最も上手く演じられるのは自分だ」と豪語したらしいが、その言葉が嘘でないことを実証している。
そもそも、際だった特徴もないどこにでもいるような夫婦が主人公だけに、主役2人の演技が拙いと「演技している」のがスクリーンから露骨に感じられて、作品を台無しにしかねない。その点、木村多江とリリー・フランキーの2人の演技を観ていると、もはや演技していること、映画の中での話であることを忘れさせ、あたかも本当の夫婦の生活を垣間見ているような感覚にさせられるほどに完成度が高い。とは言うものの、あまりに抑揚がなく淡々とストーリーが進んでいく作品であるために、正直好みとは言いかねる作品でもあった。