評     価  

 
       
File No. 0768  
       
製作年 / 公開日   2007年 / 2008年06月21日  
       
製  作  国   アメリカ  
       
監      督   カーステン・シェリダン  
       
上 映 時 間   114分  
       
公開時コピー   きっと会える。
この音の先に、愛が聞こえるから。
 

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最初に観たメディア  

Theater

Television

Video
 
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キ ャ ス ト   フレディ・ハイモア [as エヴァン・テイラー/オーガスト・ラッシュ]
ケリー・ラッセル [as ライラ・ノヴァチェック]
ジョナサン・リス=マイヤーズ [as ルイス・コネリー]
テレンス・ハワード [as リチャード・ジェフリーズ]
ロビン・ウィリアムズ [as マックスウェル・“ウィザード”・ウォラス]
ウィリアム・サドラー [as トマス・ノヴァチェック]
レオン・トマス三世 [as アーサー]
ジャマイア・シモーヌ・ナッシュ [as ホープ]
 
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あ ら す じ    ニューヨークの孤児院で育った11歳の少年エヴァン・テイラーは、周囲のあらゆる音がメロディに感じられるほどの天才的な音感の持ち主だった。彼は音楽を通じて両親と結ばれていて、いつか必ず家族が自分を迎えに来てくれると固く信じるがゆえに、児童福祉局のリチャードから養子になることを勧められても頑なに拒んでいた。
 彼の両親は、チェリストのライラとロック・ミュージシャンのルイスで、運命的な出会いを果たした2人はライラの父トマスに引き裂かれたのだった。その時すでにライラはエヴァンを身籠もっていたが、ルイスはそのことすら知らずに音楽を捨てビジネス界に身を投じていた。そして、ライラもまた子供は死産だったとトマスから聞かされて、自分の子供がどこかで育っていることなど知る由もなかった。
 エヴァンはある日孤児院を抜け出してニューヨークに訪れ、身寄りのない子供にストリート・ミュージシャンをさせて日銭を稼がせる元締めのウィザードに出会う。ウィザードはエヴァンにオーガスト・ラッシュと芸名を名付け、オーガストを使って大金を稼ごうと企てる。瀕死の父から子供が生きているという話を聞かされたライラは手がかりを追い求め、我が子がニューヨークの孤児院にいたこと、名前がエヴァン・テイラーであることにまでたどり着く。ライラを諦めて同時に音楽を捨てたルイスは、もう一度自分の気持ちの命じるまま、バンドに復活しライラを探し始める。
 こうして3人の運命は見えない糸に引き寄せられるかのごとく、クライマックスに向かって静かに動き出すのだった・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    本国アメリカで公開された時には酷評されたらしいこの作品、最寄りのシネコンで上映するからこそ劇場で観たわけで、そうでなければDVDで済ませたかもしれない。が、観てみたら悪くない、いや、それどころかむしろかなり良かった。フレディ・ハイモアは必要以上に実年齢より大人びた演技をするのが好きではなかったが、この作品では当時15歳の彼が11歳のエヴァンを違和感なく演じており、彼の才能を改めて認めないわけにはいかなかった。ただ、母親役のケリー・ラッセルが老けて見えるのが気になった。調べてみると、この作品の製作当時彼女は31歳なのだが、先日の『イースタン・プロミス』のナオミ・ワッツ(39歳)の方がどう見ても若く見えてしまう。
 ストーリーは確かにご都合主義この上なく、あんなハッピーエンドは出来過ぎであり得ないと言ってしまえばそれまでだ。しかし、だからこそ「奇跡」のシンフォニーなのだろう。さらに言えば、こんな都合の良いハッピーエンドは現実では絶対に起きることはない、だからこそ、せめて虚構の世界である映画の中でくらい、これでもかと言わんばかりの都合の良い結末を体感させて欲しいと思うのは私だけだろうか?全編にフィーチャーされた音楽が心地よく、また、互いに父子だとは知らずにエヴァンとルイスがギターのセッションをするシーンなどは、思わず興奮のあまり鳥肌が立ってしまった。音楽好きだったら観て損はないのではないだろうか。