評     価  

 
       
File No. 0777  
       
製作年 / 公開日   2008年 / 2008年07月05日  
       
製  作  国   日  本  
       
監      督   吉田 恵輔  
       
上 映 時 間   113分  
       
公開時コピー   喫茶店始めたぐらいじゃ、
   人生変わらないと思ってた・・・。
 

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最初に観たメディア  

Theater

Television

Video
 
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キ ャ ス ト   宮迫 博之 [as 磯辺裕次郎]
仲 里依紗 [as 磯辺咲子]
麻生 久美子 [as 菅原素子]
濱田 マリ [as 麦子]
近藤 春菜 [as 江頭]
ダンカン [as 小沢]
和田 聰宏 [as 安田]
ミッキー・カーチス [as 本郷]
斎藤 洋介 [as 柴田]
 
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あ ら す じ    高校生の磯辺咲子は、妻麦子と離婚したダメ親父磯辺裕次郎との2人暮らし。ある日裕次郎の父が急死し、裕次郎に多額の遺産が舞い込むこととなった。父親に大金を持たせたらきっと堕落してしまう、そんな咲子の心配は的中し、以来裕次郎は仕事にも出かけなくなり、家でゴロゴロしていることが多くなった。仕事をするようにと父を諫める咲子に「ちゃんと考えている」と答える裕次郎だったが、ある日とんでもないことを言い出した。遺産を元手に喫茶店を始めるというのだ。
 どう見ても思いつきとしか考えられない父の決意に不安をますます募らせる咲子をよそに、食品衛生責任者の資格を取得した裕次郎は、地元の商店街に“純喫茶 磯辺”をオープンさせた。そして、そのダサい店名に負けず劣らずダサい内装に咲子は幻滅するが、裕次郎を放ってはおけずに夏休みの間店の手伝いをすることとなった。こうして、にわかマスターの裕次郎に咲子、そして、バイトに雇った江頭の3人でスタートした“純喫茶 磯辺”だったが、客は全くと言っていいほど入らなかった。
 そんな時、店に若い美人の女性客素子が訪れる。そして、彼女がバイトを探していることを知ると、裕次郎は江頭をクビにしてしまい素子を雇うことにしたのだが、これが功を奏して状況は一変した。いつも葉巻を手にカウンターに座り客からマスターと間違えられる本郷や、誰彼構わず九州出身かと尋ねまくる柴田、やたらと素子に接触したがる小沢らの常連客が店に入り浸るようになるのだが・・・・・。
 
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たぴおか的コメント    う〜ん、主演が宮迫博之&仲里依紗とくれば、それなりのレベルを期待していたのだが、今ひとつ煮え切らないと言うか、ノリの悪い作品だった。このところ『ちーちゃんは悠久のむこう』や『ガチ☆ボーイ』でいい演技を見せてくれた仲里依紗は、この作品でも充分期待に応えてくれていて満足。作品自体も彼女の視点から描かれていて、「主演:仲里依紗」の方がふさわしい気がするほど、完全に父親役の宮迫を食ってしまっていた。また、麻生久美子がいつもの彼女のイメージとはかけ離れた役柄を演じていたが、何ら違和感を感じさせないのはさすがだ。それにひきかえ、肝心の宮迫は彼らしいオーバーアクションでキレのいい持ち味が生かされておらず、単なる平凡な中年オヤジで終わってしまっている。それと、作品全体で気になったのは、セリフの歯切れの悪さだ。「え?」の連発や、「あれ」「それ」等の代名詞があまりに多く、見ていて歯痒いほどの沈黙が少なくない。その間の悪さが作品のテンポを完全に損ねてしまっており、113分という尺以上に冗長に感じてしまう。部分部分では笑えるシーンも少なくないのだが、いかんせんその場その場で終わってしまう余韻の残らない笑いが多いのもつらいところだ。