評     価  

 
       
File No. 0781  
       
製作年 / 公開日   2007年 / 2008年07月05日  
       
製  作  国   イギリス / フランス  
       
監      督   エドガー・ライト  
       
上 映 時 間   120分  
       
公開時コピー   呼ばれてないけど、参上。  

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最初に観たメディア  

Theater

Television

Video
 
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キ ャ ス ト   サイモン・ペッグ [as ニコラス・エンジェル]
ニック・フロスト [as ダニー・バターマン]
ジム・ブロードベント [as フランク・バターマン]
パディ・コンシダイン [as アンディ・ウェインライト]
ティモシー・ダルトン [as サイモン・スキナー]
ビル・ナイ [as 首都警察警視]
ビリー・ホワイトロー [as ジョイス・クーパー]
エドワード・ウッドワード [as トム・ウィーヴァー]
ビル・ベイリー [as ターナー巡査]
デヴィッド・ブラッドリー [as アーサー・ウェブリー]
ケヴィン・エルドン [as トニー・フィッシャー巡査]
レイフ・スポール [as アンディ・カートライト刑事]
カール・ジョンソン [as ボブ・ウォーカー]
オリヴィア・コールマン [as ドリス・サッチャー]
ケン・クラナム [as ジェームズ・リーパー]
ピーター・ワイト [as ロイ・ポーター]
アン・リード [as レスリー・ティラー]
ジュリア・ディーキン [as メアリー・ポーター]
パトリシア・フランクリン [as アネット・ローパー]
ポール・フリーマン [as フィリップ・シューター]
スチュアート・ウィルソン [as Dr.ロビン・ハッチャー]
アダム・バクストン [as ティム・メッセンジャー]
ロン・クック [as ジョージ・マーチャント]
マーティン・フリーマン [as 首都警察巡査部長]
ルーシー・パンチ [as イヴ・ドレイパー]
デヴィッド・スレルフォール [as マーティン・ブローワ]
ケイト・ブランシェット [as ジャニーン]
ピーター・ジャクソン [as サンタの格好をした泥棒]
 
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あ ら す じ    ロンドン警察のニコラス・エンジェル巡査は、検挙率ダントツのナンバー1でここ1年間で表彰を受けること9回というスーパー警官だった。ところが、彼はそのあまりの優秀さゆえに上司から疎まれ、ド田舎でイギリスで一番安全な村と謳われる犯罪とは無縁のサンフォード村に左遷されてしまう。
 ニコラスがコンビを組まされた警官は、トロくて脳天気なうえに無類の警察映画好きで、映画と現実を混同してはニコラスを閉口させるダニー・バターマンだった。当然生真面目なニコラスとダニーはかみ合わず、彼が着任して初めて起きた事件が白鳥の逃亡というありさまに、ニコラスはストレスを募らせていく。ところが、そんなある日村を揺るがすような残虐な事故が発生する。状況を見れば明らかに犯罪であるにもかかわらず、警察は事故で片づけてしまう。そしてその後、立て続けに凄惨な事故が起きるが、それらの明らかな犯罪をニコラス以外の能天気な警官は無理矢理事故で片づけようとするのだった。
 連続して起きた事故(事件)の犯人の魔手が、ついにニコラスに伸びる。ホテルで暴漢に襲われた彼は、その黒幕を村のスーパーを経営する有力者サイモン・スキナーであると睨んだ。ところが、やがて驚くべき事実が判明した。「イギリスで一番安全な村」という評価を得たいがために、犯罪の原因となるような人物を村ぐるみで葬り去り、すべてを事故で片づけていたのだった。多勢に無勢、孤立無援の状況に追い込まれたニコラスのとった行動は・・・・・?
 
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たぴおか的コメント    日本での劇場公開がなかなか決まらなかったため、有志が署名運動を行って劇場公開を実現させたという曰く付きの作品。『ホテルルワンダ』にせよこの作品にせよ、何でもかんでも嘆願すれば劇場公開されるという、安易な発想を生み出すような風潮だけはいかがなものかと思う。最初のうちは面白い作品や質の高い作品の公開を要求していたとしても、やがてはくだらない作品や果てはクソもミソも、拝み倒して劇場公開させるなどという状態に陥りかねない。それが単なる杞憂で終わってくれればいいのだが。
 この作品は、場内からは笑いが絶えず、私自身も大いに笑わせてもらった。ただ、この作品が「面白い」のは、英語で言えば“funny”であって、“interesting”ではない。映画に対して真面目な感動や観終えた後の痺れるような満足感を求めるならば、この作品はちょっと趣が違うので念のため。そういった醍醐味を求めるファンには、この作品を観ることは正直あまりオススメはできない。とは言うものの、こういう作品は個人的には嫌いではない。いや、正直言って結構好きなのだ。とにかく、ニコラスに扮するサイモン・ペッグのクソ真面目さと、その言動とのミスマッチが何とも言えないユーモラスな味わいを醸し出していてサイコー。コンビを組むダニーが、憧れていた映画の中のシーンを実現させ、まるで熱病に冒されたような豹変ぶりもいい。余談だが、ケイト・ブランシェットが出演していたことを後で知った時の驚きといったら・・・・・どこでどのような役柄で登場していたのかを確かめるため、再度観てみたい気がする。